TikTok(広告)

TikTok広告は学生募集に効く?Instagramと比べた実績

明るいキャンパスで学校スタッフに案内される制服姿の高校生3人と、「TikTok広告は学生募集に効く?」の見出し

「高校生に届けるならTikTokがいいと聞くが、始めるべきか迷っている」「TikTok広告を出してみたら、クリックは安いのに申込が入らない」「InstagramとTikTokのどちらに予算を配分すればいいか、決める基準がない」。学生募集の広告を自社で運用している担当者の方から、こうした相談をよくいただきます。

結論から言うと、TikTok広告は、学校名のGoogle検索広告と組み合わせて「学校を知ってもらう入口」として使うと、学生募集に役立ちます。弊社の運用では、TikTok広告のみで配信した学校では広告上の獲得がほとんど出ず、Google検索広告などと組み合わせた学校では多くの場合TikTok経由の獲得が出ていました。

本記事では、弊社が主に2025〜2026年に運用した専門学校・大学の広告265件の実績データをもとに、TikTok・Instagram・YouTube・Google検索広告のクリック単価と獲得の違い、TikTok広告が効く使い方と効かない使い方、媒体の選び方と予算の分け方を解説します。媒体の組み合わせで結果が変わった事例も3件紹介します。事例の学校名は出せないため、「A大学」のように記号で呼びます。

先に結論:TikTok広告は、学校名のGoogle検索広告と組み合わせて使う

  • 申込を受け止めるのは、学校名で検索した人に出るGoogle検索広告です。まず学校名の検索広告を確保し、TikTok広告は「学校を知ってもらう」入口として加える
  • TikTok広告はクリックが安く、弊社の教育分野の案件ではクリック単価の中央値が約64円(Instagram広告は約113円、Google検索広告は約272円)でした。ただし、クリックの安さでは選ばず、同じ成果で比べる
  • TikTokとInstagramのどちらが安く獲得できるかは、学校によって逆転します。同じ予算・同じ期間で並べ、自校の数字で決める
  • YouTube広告は、クリックはほとんど出ません。獲得単価ではなく、学校の名前を知ってもらう告知として評価する

「どの媒体にいくら配分すればよいか決めきれない」「TikTok広告の成果の計測まで手が回らない」という場合は、弊社にお問い合わせください。TikTok広告の運用を任せる場合の内容は、TikTok広告の運用サービスのページでもご覧いただけます。

集計の方法

  • 対象:弊社が運用した教育分野(専門学校・大学など)の広告265件(2025〜2026年が中心)。学校ごと・月ごとの運用実績の報告1件を1件と数えるため、同じ学校が複数の月で入っています
  • 媒体:Google検索広告を含む配信が174件、Instagram広告が164件、TikTok広告が69件、YouTube広告が33件です(複数の媒体を使う案件があり、合計は265件を超えます)
  • 成果(CV)の数え方:オープンキャンパス申込や資料請求のほか、申込ページのボタンのタップ、LINEの友だち追加ボタンのタップを成果にしている案件もあります。媒体どうしは、同じ案件の中の同じ成果どうしで比べています
  • 基準の数字:成果1件あたりの広告費(CPA)は、成果が1件以上あった213件の中央値(約1.1万円)です(オープンキャンパスの記事と同じ数字)。クリック単価は、媒体ごとの利用額とクリック数を集計している案件の中央値です。組み合わせ別・学校別の比較は件数が少ないため、参考値として見てください
目次
  1. 高校生に届く広告媒体は4つ:役割の違い
  2. 265件の運用で見えた、4つの媒体の数字の違い
  3. TikTok広告は、学生募集に効くのか
  4. TikTokとInstagram、予算はどう配分するか
  5. では、YouTube広告はいつ使うのか
  6. 事例:媒体の組み合わせで結果が変わった学校
  7. 媒体の選び方と予算の分け方:4つの手順
  8. まとめ
  9. 「学校のTikTok広告」に関するよくある質問

高校生に届く広告媒体は4つ:役割の違い

学生募集で検討されることが多い広告媒体は、TikTok・Instagram・YouTube・Google検索の4つです。高校生が普段よく使っているというイメージで選ぶと、TikTokとInstagramが目立ちますが、4つの媒体は、高校生が学校を知ってから申し込むまでの、違う場面を受け持っています。

媒体学生募集での役割
TikTok広告学校の雰囲気を見せ、知ってもらう・気になってもらう入口
届きやすい相手:まだ学校を知らない13〜24歳
Instagram広告イベントや学校生活の魅力を伝える入口
届きやすい相手:まだ学校を知らない高校生〜20代前半
YouTube広告動画を見てもらい、学校の名前を覚えてもらう
届きやすい相手:幅広い年代(高校生・保護者を含む)
Google検索広告申込・資料請求の受け皿
届きやすい相手:学校名や学科・資格で調べている人

表のとおり、TikTok・Instagram・YouTubeは、高校生がまだ学校を探していない時間に広告を見せる媒体です。かたや、Google検索広告は、学校名などで自分から調べた人に出る媒体です。つまり、高校生はあとで学校名を検索して申し込むことが多いため、Google検索広告で申込を受け止める形をつくってから、入口の媒体を選ぶことをおすすめします。

265件の運用で見えた、4つの媒体の数字の違い

ここからは、弊社が運用した教育分野の広告265件のうち、媒体ごとの数字を集計している案件を使って、クリック単価・成果1件あたりの広告費を比べます。

クリック単価とクリック率:TikTok広告は最も低く、Google検索広告は最も高い

媒体ごとの利用額とクリック数を集計している案件で、1クリックあたりの広告費(クリック単価)を比べると、次のとおりでした。

媒体案件数クリック単価の中央値クリック率の中央値
TikTok広告13件
約64円
約0.7%
Instagram広告28件
約113円
約0.2%
Google検索広告24件
約272円
約18.8%

※クリック率は、広告が表示された回数のうち、クリックされた割合です。TikTok広告のクリック率は、数字を集計している10件の中央値です。

TikTok広告のクリック単価は、13件のうち12件が約25〜110円に収まっていました。同じ広告費で集められるクリックは、TikTok広告がInstagram広告の2倍近く、Google検索広告の4倍ほどになる計算で、クリック率もInstagram広告の3倍以上でした。

一方、Google検索広告はクリック単価が高い反面、学校名などで調べている人に出るため、クリック率は約18.8%と桁が違います(表示された人の5人に1人ほど)。

現場の見立て

私たちは、クリック単価の安さを「同じ予算で、どれだけ多くの高校生に学校を見てもらえるか」の目安として見ています。申込の取りやすさとは別の指標なので、媒体を比べるときは、次の節の「成果1件あたりの広告費」で比べてください。

媒体の組み合わせ別の、成果1件あたりの広告費

次に、教育分野の広告265件を媒体の組み合わせで分け、成果1件あたりの広告費(CPA)の中央値を比べました。成果の数え方が案件で違うため、参考値です。

媒体の組み合わせ件数
(CPAが出た件数)
CPAの中央値
Google検索広告のみ43件(40件)
約0.7万円
TikTok広告+Google検索広告53件(53件)
約1.1万円
Instagram広告+Google検索広告90件(90件)
約1.4万円
Instagram広告のみ44件(28件)
約2.1万円
TikTok広告のみ8件(1件)8件のうち7件は獲得が0件(CPAが出ない)

※「+」の組み合わせには、ほかの媒体(YouTube広告など)も一緒に配信した案件を含み、TikTok広告とInstagram広告の両方を配信した案件は両方の行に入っています。「Instagram広告のみ」にはFacebookへの同時配信を含みます。上の5つに当てはまらない約60件(ディスプレイ広告を組み合わせた案件など)は、表に入れていません。

基準(213件の中央値 約1.1万円)と比べると、TikTok広告とGoogle検索広告を組み合わせた53件は、ちょうど同じ水準でした。目を引くのは、検索広告と組み合わせていない配信です。Instagram広告は、検索広告と組み合わせた90件の約1.4万円に対し、Instagram広告のみ(CPAが出た28件)は約2.1万円で、TikTok広告のみの8件は7件が獲得0件でした。Google検索広告と組み合わせず、入口の媒体だけで配信すると、成果1件あたりの広告費は高くなりやすいと言えます。

Google検索広告のみの43件が最も安く見えるのは、学校名で検索する、すでに興味のある人だけに出しているためです。新しい志願者を増やしたいなら、検索広告を守りながら、入口の媒体を足します。自校のCPAも、媒体の組み合わせごとに出して、この表のどこにあるかを確かめてください。

弊社の運用では、同じ学校・同じ月でTikTok広告とGoogle検索広告を比べて、媒体ごとの獲得単価を集計している3件は、3件ともGoogle検索広告のほうが安く獲得できていました(参考値)。ただし、TikTok広告やInstagram広告の獲得単価が検索広告より高いのは、失敗ではなく、まだ学校を知らない人に届けている分、自然なことです。入口の媒体は、Google検索広告とは別の目標を決めて評価してください。

Instagramを含むMeta系の広告に絞った教育のCPA(約1.5万円)と、住宅との違いは、Instagram広告のCPAの目安は?住宅・教育の実績で解説で解説しています。

TikTok広告は、学生募集に効くのか

TikTok広告は、使い方によって結果が大きく分かれます。弊社の教育分野の広告265件のうち、TikTok広告を含む配信は69件でした。この69件を、TikTok広告のみで配信したか、ほかの媒体と組み合わせたかで分けて見ていきます。

TikTok広告だけで配信した8件のうち、7件は獲得が出なかった

TikTok広告を含む69件のうち、ほかの媒体を使わず、TikTok広告だけで配信したのは8件でした。その8件のうち7件は、広告の管理画面に獲得が出ていません。残る1件も、獲得はLINEの友だち追加ボタンのタップが1件だけでした。

この8件には、1つの共通点がありました。また、8件のうち3件には、設定の落とし穴もありました。

共通点:TikTokで生まれた興味を、申込につなぐ受け皿がない

TikTokで学校を知った高校生が、動画を見たその場で申込フォームまで進むことは多くありません。多くの場合、「気になる学校」として覚えておき、あとで学校名を検索してから申し込みます。TikTok広告のみの配信では、この「あとで調べたとき」に申込へ案内する仕組みがありませんでした。

受け皿は、たとえば次のようにつくります。

  • 学校名のGoogle検索広告を出しておく:TikTokで知った学校名を検索した人に、申込ページを案内できます
  • TikTok広告の飛び先を、申込ボタンがすぐ見えるページにする:トップページではなく、最初の画面に申込ボタンがあるページに案内します
  • LINEの友だち追加を用意する:すぐには申し込まない人とも、LINEでつながっておけば、後日オープンキャンパスの案内を届けられます。京都府のB専門学校(事例2)は、LINEを受け皿にしてTikTok広告から獲得を出しています

3件に見られた落とし穴:クリックを増やす目標で配信していた

TikTok広告では、広告を作るときに、何を増やしたいかを「目標」として選びます(クリック、成果=コンバージョン など)。TikTokのシステムは、設定した目標につながりそうな人を自動で探して、広告を多く配信します。クリックが目標なら、クリックしてくれそうな人に配信されます。

先ほどの、TikTok広告のみで配信した8件のうち3件は、この目標をクリックにして配信していました(3件とも、北関東に配信したC大学(事例3)の配信です)。結果は、3件ともクリック単価が約25円と非常に安く、クリック率も2.5〜4.3%と高い一方、獲得は0件でした。

現場の見立て

クリックが安く多く集まったのは、設定どおりの結果ですが、申込を増やしたかったのであれば、望んでいた結果とはずれています。クリックを目標にすると、システムは「申し込みそうな人」より「気軽にタップしてくれる人」を優先して探すためです。実際にこの3件では、クリックの多くが高校生ではなく18〜24歳から来ていました。申込を増やしたいなら、目標を成果(コンバージョン)にして配信してください。

一方で、TikTokから来た人に申込の意思がなかったとは限りません。獲得が0件だった7件のうち5件では、広告から来た人が申込ページまで進んだり、申込ボタンを押したりした記録が、サイトの解析ツールに残っていました。

私たちは、この「ボタンは押されているのに、広告の管理画面の獲得は0件」という状態を、TikTok広告を止める前に見直したいサインだと考えています。申込ボタンのタップを成果として計測していないと、TikTokのシステムは「誰が申し込みそうか」を学べず、目標を成果に切り替えることもできないためです。まず申込ボタンのタップを成果として計測し、そのうえで目標を成果に切り替えてください。

ほかの媒体と組み合わせると、TikTokが効いてくる:31件中26件で獲得が出た

TikTok広告を含む69件のうち、TikTok経由の獲得数を集計している39件を、配信の仕方で分けて比べました。TikTok広告のみの8件で獲得があったのは1件(約13%)でした。一方、Google検索広告やInstagram広告と組み合わせた31件では、26件(約84%)でTikTok経由の獲得がありました。

配信の仕方件数TikTok経由の獲得があった割合
TikTok広告のみ8件
約13%(1件)
ほかの媒体と組み合わせて配信31件
約84%(26件)

※この表は件数が少ないため、参考値です。TikTok広告を含む69件のうち残る30件は、媒体ごとの獲得数を分けずに全体の合計で数えているため、この比較から除いています。

さらに、TikTok広告とほかの媒体を組み合わせた31件のうち、TikTok経由の獲得が月10件以上あった10件では、成果に設定していたものは、LINEの友だち追加ボタンのタップが4件、申込フォームのボタンのタップが3件、オープンキャンパス申込・資料請求の完了が3件でした。広告から進みやすい行動を成果にした案件が多い一方、申込や資料請求そのものを成果にした配信でも月10件以上入った例があり、TikTok広告は、組み合わせ方しだいで申込の完了までつながる媒体です。

現場の見立て

組み合わせた配信でTikTok経由の獲得につながったのは、TikTokで学校を知った高校生が、あとで検索したときに学校名のGoogle検索広告や申込ページにたどり着ける道筋があったためと考えています。TikTok広告のみの配信では、その受け皿がないまま、クリックを集めることが目的になりがちです。TikTok広告を始めるときは、学校名のGoogle検索広告を先に整え、広告の目標を「成果(コンバージョン)」にして配信してください。

高校生を含む13〜17歳から、獲得が取れる

TikTok広告では、広告を配信するユーザーの年齢を「13〜17歳」「18〜24歳」などの区分で指定します。ほかの媒体でも10代に広告を出すことはできますが、弊社の運用では、TikTok広告のほうが、高校生を含む13〜17歳の区分から、実際に獲得まで取れていた例がありました。

同じ動画で比べると、TikTokは13〜17歳から獲得、Instagramは18歳に偏った

首都圏のA大学(事例1)の学部Yで、同じ時期(2026年6〜7月)に、同じ動画をInstagram広告とTikTok広告に同じ予算で配信したときの結果です(成果は申込フォームのボタンのタップ)。

Instagram広告TikTok広告
年齢別に見た獲得18歳に偏った13〜17歳からも獲得(獲得単価 約930円)
動画の視聴率※約0.3%約2.7%
獲得単価(全体)約10,000円約1,000円

※視聴率=広告が表示された回数のうち、動画が「視聴」として数えられた割合。何秒見たら視聴と数えるかは媒体によって違うため、媒体をまたいだ比較は目安として見てください。

同じA大学の学部Xでも、2026年7月はTikTok経由の獲得のうち、13〜17歳からの獲得が117件(獲得単価 約444円)でした。

現場の見立て

私たちは、この差は、媒体の性質による動画の受け取られ方の違いから来ていると見ています。TikTokは、フォローしていない人の動画も「おすすめ」として流れてくる前提で使われるため、知らない学校の在学生の日常のような動画も、10代にとって普段の投稿と同じ感覚で見られやすくなります。一方、Instagramは友人やフォローしている人の投稿を見る場としての性格が強く、知らない学校の広告は読み飛ばされやすいと考えています。

13〜17歳の区分と、年齢の分け方

13〜17歳の区分には中学生も含まれますが、高校生の多くはこの区分に入ります。中学生にも配信される分は避けられないため、動画の冒頭や文言で「高校生向けの内容」だと分かるようにしています。一方、年齢を指定しないと、18〜24歳にクリックが寄ることもあります(TikTok広告を含む69件のうち4件)。高校生に届けたいなら、年齢の設定で13〜17歳と18〜24歳を分けて配信し、年齢ごとの獲得単価を確かめる必要があります。

なお、北米や欧州など一部の地域では、18歳未満への配信で性別・興味関心などの細かい指定が制限されますが、日本はこの追加の制限の対象外です(2026年10月時点のTikTok広告のヘルプ)。仕様は変わることがあるため、配信前に最新の内容を確認してください。

年齢・地域・興味関心などの設定項目は、TikTok広告のターゲティングを徹底解説!種類や運用のコツもで解説しています(記事中の利用者数などの数字は、記事を書いた2023年時点のものです)。

獲得が出た動画:「あるある」「学生の1日」と、学校アカウントの投稿

TikTok広告で獲得が出やすかったのは、作り込んだ学校紹介ではなく、在学生の目線で学校の日常を見せる動画でした。A大学の2026年7月は、学校の「あるある」の動画の獲得単価が約508円、在学生の「1日」を追う動画が約696円でした(成果は申込フォームのボタンのタップ)。

この大学では、2026年6月下旬から、学校のTikTokアカウントに投稿した動画を、そのまま広告として配信する「Spark Ads」(TikTok広告ヘルプ、2026年10月時点)に切り替えました。翌月の7月は、TikTok経由の獲得が6月の約2倍(87件→168件)に増えましたが、Instagram広告も6件から19件に増えているため、動画の切り口や時期の影響もあると見ています。

一方で、投稿した動画をそのまま広告にしても、2か月続けて獲得が0件だった学校もあります。Spark Adsにすれば獲得が増える、というわけではありません。

現場の見立て

私たちは、大切なのは投稿をそのまま使うかどうかよりも、動画の中身だと見ています。TikTokでは、最初の数秒で興味を持てない動画はすぐに次の動画へ送られてしまうため、冒頭の数秒で「どんな学校の、誰の、どんな日常か」が伝わるかで差がつきます。学校の名前より先に、在学生の表情や授業・実習の様子など「その学校らしい日常」を見せることを意識してください。

どの動画が自校に合うかは、配信して比べるまで分かりません。1本の動画で判断せず、次の順で比べてください。

  1. 切り口の違う動画を2〜3本、同じ期間に並べて配信する(「あるある」と「学生の1日」など)
  2. 2〜4週間は配信を続ける。動画ごとの獲得が合わせて10件を超えたあたりから、どの動画を残すかを決めます(それより少ないうちは、1〜2件の差で順位が入れ替わるため)
  3. 獲得単価の低い動画に予算を多く配分する。高い動画は止めて、新しい切り口の動画と入れ替えます

予算が少なく獲得がたまりにくい場合は、同じ動画のまま1〜2か月続けて、合計の数字で比べてください。動画のサイズや規格は、TikTok広告のサイズ・規格を徹底解説|クリエイティブ作成時のポイントもで確認できます。

TikTokとInstagram、予算はどう配分するか

TikTokとInstagramは、どちらも「学校を知ってもらう入口」の媒体です。予算に限りがあると、どちらに多く配分すればよいか迷いますよね。結論から言うと、一般的な評判では決めず、自校で同じ予算・同じ期間で並べて、同じ成果で比べて決めることをおすすめします。学校によって結果が逆転するからです。

同じ学校・同じ月で比べると、どちらが安いかは逆転する

同じ学校・同じ月にTikTok広告とInstagram広告の両方を配信し、媒体ごとの獲得単価を集計している例を並べました(A大学は事例1、B専門学校は事例2で詳しく紹介します)。

学校・時期成果にしたもの獲得単価(棒が短いほど安い)
A大学
(学部X)
2026年6月
申込フォームのボタンのタップ
TikTok
約1,149円(87件)
Instagram
約16,667円(6件)
A大学
(学部X)
2026年7月
同上
TikTok
約595円(168件)
Instagram
約5,263円(19件)
A大学
(学部Y)
2026年6〜7月
同上
TikTok
約1,000円(100件)
Instagram
約10,000円(10件)
F専門学校
2025年7月
オープンキャンパス申込・資料請求
TikTok
約37,500円
Instagram
約8,824円
B専門学校
2026年7月
申込ボタンのタップ
TikTok獲得0件
Instagram
約7,050円(28件)

※濃い色・太字が、安く獲得できた媒体です。棒の長さは行ごとに、高いほうを基準にしています(行どうしの長さは比べられません)。B専門学校は、TikTok広告よりInstagram・Facebook広告(静止画バナー)のほうが予算が多い配信です。F専門学校は、獲得単価のみを集計している例です。学校ごとの比較で、件数が少ないため参考値です。

A大学では、3回ともTikTok広告の獲得単価がInstagram広告の10分の1前後(約9分の1〜15分の1)でした。一方、2つの専門学校では、Instagram広告のほうが安く、B専門学校ではTikTok広告からの獲得が0件でした。つまり、「高校生にはTikTokが効く」とは、どの学校にも言えるわけではありません。

現場の見立て

差が出る理由として、私たちは「動画の素材」と「何を広告の成果として数えるか」の2つが大きいと見ています。A大学は、学校のTikTokアカウントに在学生の動画が多くあり、それを広告に使えました。一方、B専門学校は、成果の数え方で結果が大きく変わりました(次の節で紹介します)。自校の動画の素材と、成果の数え方を、媒体を選ぶ材料にしてください。

何を成果として数えるかで、媒体の評価が変わる

媒体を比べるときに見落としやすいのが、何を成果(コンバージョン)として数えているかです。教育分野の広告では、成果の数え方が主に3通りあります。

成果の数え方数えるものTikTok広告の数字の見え方
申込ボタンのタップ申込ページのボタン(例:イベント参加の申込ボタン)を押した回数(申込の完了とは限らない)件数が大きく出やすい。実際の申込より多く見える
LINEの友だち追加ボタンのタップ学校のLINE公式アカウントへの追加ボタンを押した回数件数が出やすい。友だち追加のあとにLINEで届けるイベントの案内などが、申込へのハブになる
申込・資料請求の完了フォームの送信が完了した件数件数は少なめ。後日、検索経由で申し込んだ分はTikTokの成果にならない

京都府のB専門学校(事例2)では、同じ2026年7月に、成果をLINEの友だち追加ボタンのタップにした配信ではTikTok広告から30件の獲得があり、成果を申込ボタンのタップにした別の配信ではTikTok広告からの獲得は0件でした。同じ学校・同じ月でも、成果の数え方で、TikTok広告の評価は大きく変わります。

そこで私たちは、成果を2段で計測することをおすすめしています。1段目は「申込ボタンのタップ」や「LINEの友だち追加」のような、広告から進みやすい行動、2段目は「申込・資料請求の完了」です。1段目だけで見るとTikTok広告を高く評価しすぎ、2段目だけで見ると低く評価しすぎることがあるため、両方を媒体ごとに出し、学校側で受け付けた実際の申込の数とも月に1回照らし合わせてください。

なお、Instagram広告は、10代向けの配信で単価が高くなることがあります。弊社の運用では、2026年2〜3月に、10代向けのInstagram広告の配信が思うように進まず、TikTok広告へ予算を移した学校がありました。両方で配信できる広告を用意しておくと、片方の単価が急に高くなったときに移せて安心です。経緯は、オープンキャンパスの集客を広告で増やすコツで紹介しています。

では、YouTube広告はいつ使うのか

教育分野の広告265件のうち、YouTube広告を含む配信は33件でした。YouTube広告は、TikTok・Instagramとは評価の仕方が違います。

動画を見てもらう費用は1回数円だが、クリックはほぼ出ない

学校の名前を知ってもらう告知にYouTube広告を使った専門学校の例では、次のとおりでした。

指標数字
視聴単価
(動画1回の視聴あたりの費用)
約1.6〜3.9円
視聴率
(広告が表示された回数のうち、動画が「視聴」として数えられた割合)
7〜54%
クリック数月に0〜5回ほど
クリック率0.01%以下

動画を見てもらうための費用は安く、視聴も多く出ていますが、クリックはほとんど出ません。その場でサイトに来てもらうための媒体ではないため、獲得単価で評価すると「効果がない」と判断して止めることになります。

獲得が出た例:新しい動画に切り替えた月、視聴が増え続けた学科

ただし、YouTube広告から獲得が出た学校もあります。ある専門学校(2025年)は新しい動画に切り替えるなどして月4〜6件、別の専門学校(2025年12月)は学科の視聴回数が3か月続けて増えた月に6件の獲得がありました。B専門学校(2026年6月)は、LINEの友だち追加ボタンのタップを成果にした配信で、前の月は0件だったYouTube広告から137件のタップがありました。

現場の見立て

私たちは、新しい学科の開設や新しい取り組みなど、「まず名前と中身を知ってもらいたい」時期の告知に、YouTube広告を使っています。評価は視聴回数と視聴率で行い、獲得は「出たらプラス」と考えます。効果は、配信した月と配信していない月で、学校名で検索された回数や、サイトに来た人の数がどう変わったかで確かめてください。学校名の検索クエリの表示回数はSearch Consoleで、サイトへの訪問数はGoogleアナリティクス(GA4)で確認できます。

事例:媒体の組み合わせで結果が変わった学校

ここからは、実際の例をまとめて紹介します。これまでの節で何度か触れてきたとおり、A大学・B専門学校・C大学の3校は、媒体の選び方と成果の数え方によって、結果が大きく変わった例です。自校の配信と照らし合わせて、見直す材料にしてください。

事例1

首都圏のA大学
同じ予算でTikTokとInstagramを並べ、TikTokの獲得単価がInstagramの10分の1前後

この事例のポイントは、次の3つです。

  • 同じ予算・同じ切り口の動画で比べると、TikTok広告の獲得単価は、Instagram広告の10分の1前後だった(学部X・学部Yの3回とも)
  • 在学生の動画をそのまま広告にした2026年7月は、TikTok広告の獲得が増え、単価も安くなった(Instagram広告も増えており、時期の影響もある)
  • ただし、この「獲得」は申込フォームのボタンのタップで、申込の完了ではない

つまり、学校の在学生の動画を使うと、TikTok広告は、Instagram広告よりずっと安く「ボタンのタップ」を集められました。申込の完了とは別の数字なので、大学に実際の申込の状況の共有をお願いし、広告の成果の数と照らし合わせることにしました。

事例2

京都府のB専門学校(ホテル・ブライダル系)
LINEの友だち追加を成果にした検索+TikTokで、TikTokから月25〜30件

この事例のポイントは、次の3つです。

  • LINEの友だち追加ボタンのタップを成果にした配信では、TikTok広告から、7月は30件、8月は25件の獲得があった
  • Google検索広告とTikTok広告を合わせた配信全体で、LINEの友だち追加1件あたりの広告費は約4,100〜4,500円で、教育分野の基準(中央値 約1.1万円)より安かった(成果の数え方が基準と違うため、参考値)
  • 同じ7月に、申込ボタンのタップを成果にした別の配信では、TikTok広告は獲得0件だった(4〜5万円分を配信)

つまり、TikTokから来た人は、その場で申し込むより、まずLINEでつながる行動を選ぶ傾向があると私たちは見ています。TikTok広告の成果を申込だけで判断せず、LINEの友だち追加のような、申込の手前にある行動も成果に入れて、そのあとのLINEでの案内で申込につなげる形をおすすめします。

事例3

北関東に配信したC大学
TikTok広告のみ・クリックを目標にした配信で、広告上の獲得が0件だった例

この事例のポイントは、次の3つです。

  • TikTok広告だけで、クリックを増やす目標で配信すると、クリック単価は約25円、クリック率は2.5〜4.3%と、クリックは集まった
  • ただし、広告の管理画面に表示された獲得(コンバージョン)は、3回とも0件だった
  • 一方、サイトの解析ツールでは、同じ期間に申込ボタンや資料請求ボタンが押されていた

つまり、申込ボタンが押されていても、そのタップを広告の成果(コンバージョン)として設定していなければ、広告の管理画面の獲得は0件のままになります。この大学では、申込ボタンのタップを成果として計測し、広告の目標を成果に切り替えることにしました。

※弊社が運用した広告の実績をもとに、クライアントが特定されないよう一部の情報をぼかして掲載しています。成果は地域・時期・予算などの条件によって異なり、同様の結果を保証するものではありません。

「自校ではTikTokとInstagramのどちらに予算を配分すべきか知りたい」「成果の計測を2段に整えたい」という場合は、お問い合わせください。現在の配信の数字と計測の設定を一緒に確認しながら、媒体の配分をご提案します。

媒体の選び方と予算の分け方:4つの手順

ここまでの数字と3つの事例をもとに、媒体を選び、予算を分ける手順をまとめます。弊社が運用した学校で多かった、月の予算が20〜40万円ほどのケースを想定しています。お試し配信などで予算が10〜20万円ほどの場合は、【手順1】で学校名のGoogle検索広告を確保したうえで、【手順2】の代わりに、TikTok広告とInstagram広告のどちらか一方から始め、1〜2か月ごとに入れ替えて比べてください。

【手順1】学校名のGoogle検索広告を先に確保する

最初に、学校名で検索した人にいつも広告が出る状態をつくります。検索広告はクリック率が約18.8%と高く、申込を受け止める役割を持ちます。学校名のキーワードは表示回数が少なく、多くの予算は要りません。月の予算のうち、学校名のキーワードが1日中表示される分を先に取り分け、残りを入口の媒体に充てます。検索広告のキーワードの見直し方は、学校の資料請求を検索広告で増やすには?見直す順番を実績で解説で紹介しています。

【手順2】残りの予算で、TikTokとInstagramを同じ額・同じ期間で並べる

入口の媒体は、最初から1つに決めず、TikTok広告とInstagram広告を同じ予算・同じ期間で1〜2か月並べて配信します。配信を始めて数日は、システムが配信先を学習している期間で数字が安定しないため、少なくとも2〜4週間は続けてから比べてください。

【手順3】成果は2段で計測し、媒体ごとにそろえる

前述の「何を成果として数えるかで、媒体の評価が変わる」の節のとおり、成果は「ボタンのタップ(またはLINEの友だち追加)」と「申込・資料請求の完了」の2段で計測します。確認するのは次の3点です。

  • 広告の目標:目標がクリックではなく「成果(コンバージョン)」になっていればOK。クリックなら、申込ボタンのタップなどを成果として設定し、目標を切り替えます。
  • 成果の計測:ボタンのタップと申込の完了が、媒体ごとに別々の数字で見えていればOK。完了が計測できないときは、完了数を学校側の受付の数で補います。
  • 実際の申込との照らし合わせ:広告の管理画面の成果の数と、学校で受け付けた申込の数を、月に1回並べて見られていればOK。差が大きいときは、計測の設定を見直します。

【手順4】結果を見て、学科・時期ごとに予算を配分する

【手順2】で比べた結果をもとに、申込の完了あたりの広告費が安かった媒体に、予算の6〜7割を配分します。もう片方は止めずに少額で残し、単価が急に高くなったときに戻せるようにします。学科によって相性が違うこともあるため、予算に余裕があれば、学科ごとでも比較してみてください。オープンキャンパスのように開催日が決まっているイベントは、時期の考え方をオープンキャンパスの集客を広告で増やすコツで解説しています。

まとめ

学生募集の広告で、TikTok・Instagram・YouTube・Google検索広告をどう選ぶかを、弊社が運用した専門学校・大学の広告265件の実績からまとめました。

  • 4つの媒体は役割が違う。申込を受け止めるのはGoogle検索広告で、TikTok・Instagram・YouTubeは学校を知ってもらう入口
  • クリック単価は、TikTok広告 約64円、Instagram広告 約113円、Google検索広告 約272円。同じ成果で比べる
  • TikTok広告のみの8件中7件は獲得0件。ほかの媒体と組み合わせた31件中26件では、TikTokが獲得に貢献した
  • TikTokとInstagramのどちらが安いかは、学校によって逆転する。同じ予算・同じ期間で並べて決める
  • 成果は「ボタンのタップ」と「申込の完了」の2段で計測し、実際の申込の数と月に1回照らし合わせる
  • YouTube広告は、獲得単価ではなく、告知として評価する

時期ごとの媒体の使い分けや、予算の考え方を含めた学生募集広告の全体像は、専門学校・大学の学生募集広告ガイド|実績265件で見る媒体と成果でまとめています。

媒体を並べて比べる作業や、成果の計測の見直しは、自社運用でも十分にできます。一方で、複数の媒体の配信と計測の整備まで手が回らない場合は、運用を任せるのも一つの方法です。TikTok広告の運用を任せる場合の内容は、TikTok広告の運用サービスのページでご覧いただけます。現在の媒体の配分や計測の設定で気になる点があれば、弊社までお問い合わせください。

「学校のTikTok広告」に関するよくある質問

TikTok広告は、高校生に本当に届きますか?

届きます。13〜17歳を中心に配信して獲得が出た学校があり、13〜17歳から月100件以上の獲得(申込フォームのボタンのタップ)があった大学もあります(事例1)。ただし、クリックを目標にしたり年齢の幅を広く取ったりすると、18〜24歳にクリックが寄ることがあるため、年齢を分けて配信し、年齢ごとの数字を確かめる必要があります。

TikTok広告の予算は、どのくらいから始めればいいですか?

弊社が運用する学校では、TikTok広告とInstagram広告を、Google検索広告と並べて比べる例が多い傾向があります(3つの媒体を合わせて月20〜40万円ほど)。まず学校名のGoogle検索広告を確保し、残りを同じ額ずつ配分して、2〜4週間以上続けてから比べてください。

TikTokとInstagram、両方に広告を出す必要がありますか?

最初の1〜2か月は、両方に出して比べることをおすすめします。TikTok広告の獲得単価がInstagram広告の10分の1前後だった大学(事例1)もあれば、Instagram広告のほうが安かった専門学校もあるためです。安かった媒体に予算の6〜7割を配分し、もう片方は少額で残しておくと、単価が急に高くなったときに切り替えられます。

YouTube広告は、学生募集に向いていますか?

学校の名前や新しい学科を知ってもらう告知には向いています。動画1回の視聴あたりの費用は約1.6〜3.9円と安い一方、クリックはほとんど出ないため、獲得単価で評価すると「効果がない」ように見えてしまいます。視聴回数・視聴率と、Googleでの学校名の検索回数の変化で評価してください。

TikTok広告でクリックは多いのに、申込が入りません。どうすればいいですか?

まず、広告の目標と成果の計測を確認してください。クリックを目標にTikTok広告のみで配信した学校(事例3)では、クリック単価は約25円と安くクリックが集まったものの、広告経由の獲得は0件で、サイトでは申込ボタンが押されていました。そのため、①申込ボタンのタップを成果として計測する → ②広告の目標を成果に切り替える → ③学校名のGoogle検索広告で受け止める形をつくるという順で見直すことをおすすめします。

※本記事の情報は執筆時点(2026年10月)のものです。最新の情報は必ず各公式サイト・公的機関でご確認ください。

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