インスタグラム(広告)

住宅見学会の集客を増やすInstagram広告のコツ【実績】

新築の家を見学に来た夫婦の後ろ姿と「見学会の集客をInstagram広告で」の見出し

「完成見学会を開いても、なかなか予約が埋まらない」

「Instagram広告を出してみたけれど、クリックばかりで来場予約につながらない」

「自社の広告の成果が良いのか悪いのか、比べる基準がわからない」

住宅会社で集客を担当していて、チラシやポータルサイトだけでは見学会の来場数が伸びないとお悩みではありませんか?

見学会の集客に、Instagram広告は「開催日・エリア・見てほしい家」をまとめて届けられるため、来場予約を集める手段として相性のよい媒体です。ただし、配信期間やバナーの作り方、成果の見方を誤ると、クリックは増えても予約が入らないこともあります。

本記事では、弊社がこれまでに運用した住宅見学会・モデルハウスの来場予約向け広告676件の実績データをもとに、来場予約1件あたりの広告費の目安、配信前の準備、予算の決め方、反応が良かったバナーの傾向を解説します。実際の事例も3件紹介しますので、見学会の集客を見直したい人はぜひ参考にしてください。

先に結論:来場予約1件あたりの広告費は約4万円が目安

  • 弊社が運用した見学会広告では、来場予約1件あたりの広告費(CPA)の中央値は約4.1万円、真ん中の半数は約2.5〜7.9万円でした。まずは自社の数字がこの範囲のどこにあるかを確かめてください
  • 配信は開催の約1か月前を目安に始める。毎月続けて配信している案件で獲得単価が低かったことを踏まえ、データがたまる期間を開催前に確保するための目安です。準備が間に合わない回は1〜2週間でも配信し、前回の見学会と結果を比べる
  • 判断はクリック率ではなく、バナーや年齢層ごとの獲得単価で行う。外観と内観の両方のバナーを用意して比べる
  • 予約数と実際の来場数は一致しないため、予約後の連絡と、来場時のアンケートまで準備しておく

「ほかの住宅会社はどんな広告を出しているのか、先に事例を見てみたい」という人は、住宅会社様の広告事例をまとめた資料もあわせてご覧ください。無料でダウンロードいただけます。運用をまるごと任せたい場合は、Instagram広告の運用サービスのページもご参照ください。

目次
  1. 住宅会社の見学会集客にInstagram広告が向いている理由
  2. 弊社の見学会広告676件で見えた数字
  3. 配信を始める前に準備しておくこと
  4. 予算の決め方:ほしい予約数から逆算する
  5. 来場予約を増やす配信設定の3つのポイント
  6. 反応が良かったクリエイティブの傾向
  7. 事例:Instagram広告で見学会の来場予約を集めた住宅会社
  8. 予約が入らない・来場につながらないときの見直しポイント
  9. まとめ
  10. 「住宅見学会の集客」に関するよくある質問

住宅会社の見学会集客にInstagram広告が向いている理由

住宅の見学会には「開催日が決まっている」「来てほしいエリアが限られている」「家そのものを見てもらいたい」という特徴があります。Instagram広告は、この3つと相性のよい媒体です。

まず、外観や内観の写真・動画をそのまま広告にできるため、間取り図や文章だけよりも「この家を見てみたい」という気持ちを引き出しやすい点が挙げられます。家づくりを考えている人はInstagramで施工事例を探していることも多く、普段見ている投稿に近い見た目で情報を届けられます。

次に、配信エリアを市区町村や会場からの距離で絞れるため、来場できる範囲の人に絞って広告を出せます。年齢や興味関心(住宅・インテリアなど)でも絞り込めるので、見学会の日程に合わせて短期間で集中して告知したい場合にも使いやすいでしょう。

さらに、チラシと違って配信の途中で成果を確認し、反応の良いバナーや年齢層に予算を寄せられるのも広告ならではの強みです。Instagram広告の種類や基本的な仕組みについては、Instagram広告の種類と特徴の記事もあわせてご覧ください。

チラシ・ポータルサイト・自社サイトとの使い分け

Instagram広告は、ほかの集客手段の代わりというより、それぞれが届きにくい人に届ける手段として組み合わせるのが現実的です。

集客手段届きやすい人見学会での主な役割
チラシ・ポスティング近隣に住む人、ネットをあまり使わない層会場周辺への告知
住宅ポータルサイトすでに住宅会社を比較している人検討が進んだ人からの予約
自社サイト・SNS投稿自社を知っている人、フォロワー既存の見込み客への案内、予約の受け皿
Instagram広告まだ自社を知らないが、家づくりに関心がある人新しい見込み客への告知と予約

特に、自社をまだ知らない人に、開催日とエリアを絞って見学会を知らせられるのがInstagram広告の強みです。チラシやポータルサイトで反応が頭打ちになっている場合は、新しい層に届けるための手段として追加を検討するとよいでしょう。

弊社の見学会広告676件で見えた数字

「自社の獲得単価は高いのか、安いのか」を判断するには、比べる基準が必要です。ここでは、弊社が運用した見学会・モデルハウスの来場予約向け広告の数字を紹介します。対象は、2022〜2026年に配信したInstagram広告を含むMeta広告(Instagram・Facebook)の676件(64社)です。

集計の方法

  • 対象:弊社が運用した住宅会社の広告のうち、見学会・モデルハウス・イベントの来場予約を目的にした配信676件(2022〜2026年)
  • 媒体:Instagramを含むMeta広告。Facebookだけで配信した案件(2件)は含めていません
  • 来場予約の数え方:各レポートで成果として計測された件数。一部の案件は、来場予約と問い合わせを合わせて成果としています
  • 数値:各項目の記載がある案件だけで集計した中央値
  • ほかの記事との違い:見学会の来場予約向けの配信に絞った数字です。Meta広告の住宅案件全体を対象にした弊社のほかの記事とは、件数や中央値が少し異なります
  • 年齢層・配置・クリエイティブの傾向:各案件の振り返りで「成果が良かった」と挙がった内容を数えたもの。配置別・バナー別の数値を並べて比べた集計ではありません
項目実績(中央値)
CPA(来場予約1件あたりの広告費)約4.1万円
CTR(クリック率)1.03%
1回の配信での来場予約数(予約0件の配信も含む)2件

※中央値は、数値を小さい順に並べたときに真ん中にくる値です。一部の極端な数値に引っ張られにくいため、平均値ではなく中央値を使っています。各項目は、その数値がわかる案件で集計しています。

来場予約1件あたりの広告費は4万円前後

来場予約1件あたりの広告費(CPA)の中央値は約4.1万円で、4万円前後が一つの目安になります。ただし幅は大きく、CPAの記載がある464件のうち、真ん中の半数は約2.5〜7.9万円の範囲に収まっていました。

同じ見学会でも、地域の人口や物件の価格帯、開催回数によってCPAは変わります。自社のCPAが4万円を大きく上回っていても、すぐに「失敗」と判断する必要はありません。まずは同じ地域・同じ種類の見学会どうしで、前回と比べて良くなったかどうかを見るのが現実的です。

配信期間別に見ると、約1か月の配信のCPAが低い

配信期間件数CPA(中央値)来場予約数(中央値)
10日以内116件約41,400円3件
11〜20日96件50,000円2件
21〜28日50件50,000円4件
29〜35日118件37,500円8件

※CPAの記載がある464件のうち、配信期間がわかる380件で集計しています(期間が不明な73件と、36日以上の11件は件数が少ないため除外)。CPAは予約が1件以上入った配信でしか計算できないため、この表は予約が入った配信だけの数字です。来場予約数は配信の規模(予算)によっても変わるため、期間ごとの効率はCPAの列で比べてください。

CPAの中央値が最も低かったのは、配信期間が29〜35日(約1か月)の案件でした。ただし、配信期間が長いほどCPAが下がる、という単純な関係ではありません。10日以内の配信は、11〜28日の配信よりCPAが低い結果でした。

また、約1か月の案件(118件)のうち98件は月初から配信を始めており、見学会ごとの短期配信ではなく、毎月継続して配信しながら複数の見学会を告知している案件が中心です。配信を続けることでデータがたまり、配信先の最適化が進んでいる可能性があります。

現場の見立て

見学会ごとに配信する場合も、私たちは開催の約1か月前から配信を始めることをおすすめしています。配信先の最適化に必要なデータがたまるまでの期間を、開催前に確保しやすいためです。後ほど紹介する事例のように1〜2週間の配信でも予約は入るので、準備が間に合わない回は短期でも配信し、前回の見学会と結果を比べてみてください。

配信を始める前に準備しておくこと

見学会の広告は、配信を始めてから慌てて直すより、始める前の準備で成果が決まる部分が大きくあります。ここでは、配信前に押さえておきたい5つの準備を紹介します。

  1. 開催日から逆算してスケジュールを立てる
  2. 予約ページとフォームを整える
  3. 来場予約を「成果」として計測できるようにする
  4. 外観・内観・動画の素材をそろえる
  5. 配信エリアとターゲットの初期設定を決める

開催日から逆算してスケジュールを立てる

見学会ごとに配信する場合も、開催の約1か月前から告知を始められるよう、日程が決まった時点で広告の準備に取りかかるのがおすすめです。見学会を毎月のように開催している場合は、配信を止めずに続け、開催ごとにバナーや予約ページを差し替える方法も検討するとよいでしょう。

広告には審査があり、バナーの制作や予約ページの準備にも時間がかかります。目安としては、配信開始の1〜2週間前までに素材と予約ページをそろえておくと、余裕を持って配信を始められるでしょう。

予約ページとフォームを整える

Instagram広告から来る人の多くはスマートフォンで見ています。予約ページは、スマートフォンの最初の画面で「どんな家か」「いつ・どこで」「予約はどこから」がわかる作りにしておきましょう。

弊社が運用した案件でも、予約ページの最初の画面で多くの人が離れていたり、予約フォームへのボタンより電話番号のほうが目立っていたりして、予約が伸び悩んだケースがありました。フォームの入力項目が多すぎる場合も、途中でやめてしまう原因になります。最初は名前・連絡先・希望日時など、必要最低限の項目に絞るとよいでしょう。予約ページ作りの基本は、ランディングページとは?初心者でも簡単にできる活用法の記事で解説しています。

来場予約を「成果」として計測できるようにする

広告の管理画面で来場予約の件数を確認するには、予約が完了したことを広告側で計測できるようにしておく必要があります。一般的には、Metaピクセルなどの計測タグを予約ページに設置し、予約完了ページへの到達を「成果(コンバージョン)」として設定します。

成果を計測できていないと、どのバナーや年齢層から予約が入ったのかがわからず、配信の途中で改善ができません。設定の方法や画面は変わることがあるため、配信前にMetaの公式ヘルプで最新の手順を確認しておきましょう(2026年10月時点)。

見学会の予約とあわせて資料請求も集める場合の計測や広告の組み立て方は、住宅の資料請求を広告で増やす方法で解説しています。

外観・内観・動画の素材をそろえる

後ほど紹介するとおり、外観と内観ではバナーの役割が異なります。外観の写真だけでなく、リビングやキッチンなど暮らしをイメージできる内観の写真、可能であれば短い動画も用意しておくと、配信開始の時点から複数のパターンを比べられます。

完成前の見学会で実物の写真がない場合は、パース(完成予想図)や過去の施工事例の写真で代用する方法もあります。その場合は、実際の物件と誤解されないよう「イメージ」であることがわかる表記を入れておきましょう。不動産の広告には業界の表示ルール(不動産の表示に関する公正競争規約)もあるため、完成予想図や写真の使い方に迷う場合は、所属する不動産公正取引協議会などの案内もあわせて確認しておくと安心です。

配信エリアとターゲットの初期設定を決める

配信エリアは、会場まで車で無理なく来られる範囲を基準に決めます。広げすぎると来場できない人にも広告が表示されて予算が分散し、狭すぎると配信量が足りず最適化が進みにくくなります。市区町村単位、または会場からの距離で設定し、配信量を見ながら調整するとよいでしょう。

ターゲットは、1つに絞らず複数を組み合わせて配信し、成果を比べるのが基本です。弊社の住宅案件でよく使われているのは、次の3つの組み合わせです。

ターゲットどんな人に届くか向いている場面
興味関心(住宅・インテリアなど)家づくりや住まいに関心がある人新しい見込み客を広く集めたいとき
カスタムオーディエンス(ウェブサイト訪問者)自社のホームページを見たことがある人検討が進んでいる人に開催を知らせたいとき
類似オーディエンス過去に予約・問い合わせをした人に似た人過去の予約データがたまっているとき

弊社でも、類似オーディエンスとウェブサイト訪問者のカスタムオーディエンスを組み合わせて配信することが多くあります。過去の予約者のデータは次回以降の配信の精度を上げる材料になるため、見学会ごとに予約者の情報を整理しておくことをおすすめします。

予算の決め方:ほしい予約数から逆算する

見学会の広告予算は「毎回なんとなく同じ金額」で決めてしまいがちです。おすすめは、「何件の来場予約がほしいか」から逆算して予算を決める方法です。

計算はシンプルで、「ほしい予約数 × 来場予約1件あたりの広告費(CPA)」で必要な予算の目安が出ます。たとえば弊社実績の中央値(約4.1万円)を使うと、次のようになります。

ほしい来場予約数予算の目安(CPA 約4.1万円で計算)
3件約12.3万円
5件約20.5万円
10件約41万円

※中央値を使った計算例で、広告の配信費だけの目安です(運用代行の手数料や、バナー・動画の制作費は含みません)。実際のCPAは地域や物件、時期によって大きく変わります。

過去に広告を出したことがある場合は、中央値ではなく自社の過去のCPAで計算するほうが精度が上がります。初めての場合は、まず少なめの予算で1回配信して自社のCPAを把握し、2回目以降の予算を決めるとよいでしょう。予算の記載がある住宅案件(640件)では、月10〜20万円で配信するケースが最も多く、約半数(324件)でした。まずはこの範囲の予算で配信して自社のCPAを測り、そこから必要な予算を逆算していく進め方が現実的です。Instagram広告の費用の考え方全般は、Instagram広告の費用相場とは?の記事で解説しています。

なお、来場予約の件数と、実際に来場する人の数は一致しません(詳しくは後半で紹介します)。来場数で目標を立てる場合は、予約から来場に至る割合も見込んで予約数を多めに設定しておくと安心です。

総額が決まったら、配信日数で割って1日あたりの予算も確認しておきましょう。たとえば約20.5万円を3週間(21日)で配信するなら、1日あたり約1万円です。開催直前に予算を集中させるより、配信期間全体に均等に近い形で配分するほうが、最適化のためのデータが途切れずにたまりやすくなります。

来場予約を増やす配信設定の3つのポイント

実績データと運用担当者の振り返りから、配信中に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。あわせて、配信中は週に1回程度、次の順で数字を確認する習慣をつけておくと、改善のタイミングを逃しにくくなります。

  1. 来場予約数とCPA(予定どおりのペースで予約が入っているか)
  2. バナーごとのCPA(どのバナーから予約が入っているか)
  3. 年齢・性別ごとのCPA(どの層から予約が入っているか)
  4. 配置ごとのCPA(InstagramとFacebook、フィードとストーリーズなど)
  5. クリック数と予約数の差(クリックの割に予約が少なければ予約ページを確認)

ただし、配信を始めて数日で設定を頻繁に変えると、最適化がそのたびにやり直しになり、かえって成果が安定しにくくなります。大きな変更は、ある程度データがたまってから行うのがおすすめです。

クリック率ではなく獲得単価で判断する

広告の管理画面では、クリック率(CTR)やクリック単価(CPC)がまず目に入ります。しかし見学会の広告の目的は来場予約です。クリック率が高い広告と、来場予約が安く取れる広告は必ずしも一致しません。

後ほど紹介する事例でも、「クリックは多いのに予約が入らない年齢層」や「クリック数は少なめでも獲得単価が安いバナー」がありました。配信の途中で判断するときは、来場予約1件あたりの広告費(CPA)を基準に、成果の良い組み合わせへ予算を寄せていきましょう。

年齢・性別は思い込まずにデータで確かめる

弊社が運用した案件のうち、年齢層ごとの予約数を確認できた99件では、25〜34歳から最も多く予約が入った案件が43件で最多でした。ただし、35〜44歳が最多だった案件も36件あり、大きな差ではありません。家づくりを考え始める子育て世代が中心になるのはイメージどおりですが、25〜34歳だけに絞るのはおすすめしません。

ただし、案件ごとに見ると「35歳以上からしか予約が入らなかった」「女性より男性のほうが獲得単価が大幅に安かった」というケースもあります。地域や物件の価格帯、見学会の内容によって反応する層は変わります。最初は年齢・性別を広めに設定して配信し、獲得単価の良い層がわかってから配分を寄せるのが確実です。

年齢・性別の数字の見方と見直し方は、住宅広告のターゲティング|年齢・性別の見方と見直し方の記事で詳しく解説しています。

配置ごとの成果を見て、Instagramへの配分を決める

Meta広告では、InstagramとFacebookの両方に配信できます。弊社が運用している住宅の案件では、Instagramのフィード・ストーリーズ・リールから多くのクリックと予約が入ることが多いと見ています。

配置ごとに見せ方も変わります。フィードは正方形や縦長の画像、ストーリーズやリールは画面いっぱいの縦型の画像・動画が表示されます。横長の写真1枚だけで配信すると、縦型の配置では見え方が小さくなってしまうため、縦型の素材も用意しておくと配置ごとの成果を比べやすくなります。ストーリーズ広告の設定は、Instagramストーリーズ広告の出し方と効果的な設定方法で詳しく紹介しています。

Facebookでクリックは発生していても予約が入っていない場合は、Facebookへの配分を減らしてInstagramに寄せるか、Facebook向けにバナーや訴求を見直すとよいでしょう。プラットフォームや配置ごとの成果は、広告マネージャで確認できます。

出典:Metaビジネスヘルプセンター「Meta広告マネージャでプラットフォーム、デバイス、配置ごとの広告の結果を確認する」(2026年10月確認) URL:https://www.facebook.com/business/help/1098535543548363

反応が良かったクリエイティブの傾向

弊社が運用した案件のうち、成果が良かったクリエイティブを振り返った403件では、次の特徴がよく挙がりました(1件で複数の特徴が挙がる場合があります)。

特徴件数
外観写真を大きく見せたバナー172件
内観写真を使ったバナー84件
動画47件
青空を背景にした写真33件
カルーセル(複数枚の画像)26件

外観写真は「目を引く」役割

最も多く挙がったのは、外観写真を大きく見せたバナーです。スマートフォンの画面をスクロールする中でも目に留まりやすいことが理由として考えられます。青空を背景にした明るい写真や、建物を切り抜いて大きく見せたデザインも、成果が良かったものとしてよく挙がっています。外観のバナーを作るときは、まずこの2つを試してみてください。

内観・間取りは「暮らしを想像させる」役割

一方で、内観や間取りを見せたバナーは、獲得数では外観に及ばなくても、来場予約の獲得単価では上回ることがあります(後ほど紹介する事例2)。リビングの広さや家事動線、趣味の部屋など、「ここで暮らしたらどうなるか」が伝わる写真は、見学に行く理由をはっきりさせてくれるためと考えられます。

どちらか一方に絞るのではなく、「外観で目を引き、内観で暮らしをイメージしてもらう」という役割分担を意識して、最初から両方のパターンを用意してテストするのがおすすめです。

動画・カルーセルは素材があれば試す

動画は静止画より制作の手間がかかりますが、獲得単価が静止画を下回った事例もあります。玄関から室内へ歩いていくような短い動画なら、スマートフォンで撮影した素材でも作れます。複数の部屋や2つのモデルハウスをまとめて見せたい場合は、カルーセル(複数枚の画像を横にスライドして見せる形式)も選択肢になります。作り方はInstagramのカルーセル広告とは?の記事をご覧ください。

外観・内観・動画の比べ方と差し替え方は、住宅広告のバナー|反応が良い画像・動画の傾向と比べ方の記事で詳しく解説しています。

事例:Instagram広告で見学会の来場予約を集めた住宅会社

ここでは、弊社が広告を運用した見学会のうち、成果が良かった事例を3つ紹介します。3件ともCPAは前の章の中央値(約4.1万円)を下回っているため、自社の数字と比べるときは、中央値と真ん中の半数の範囲(約2.5〜7.9万円)を基準にしてください。

事例1:高知県の工務店A社|完成見学会

  • 配信エリア:高知市とその周辺
  • 媒体:Meta広告(Instagram・Facebook)
  • 配信時期:2026年7月に約2週間
  • 予算:10〜15万円(期間合計)
  • 結果:来場予約3件、CPA 33,333円、CTR 2.33%

外観と内観の2パターンのバナーで配信しました。外観バナーはCTR 2.69%と、内観バナー(1.47%)の約1.8倍のクリック率で、来場予約も3件中2件が外観バナーからでした(予約数が少ないため、傾向をつかむための参考値です)。

配置別では、広告費の9割以上がInstagramに配信され、来場予約もすべてInstagramから入りました。年齢別では25〜34歳のクリックが最も多かったものの予約はなく、予約は35歳以上の女性から入っています。次回は外観バナーのバリエーションを増やし、反応の良い層とInstagramに配分を寄せる方針としました。

この事例からわかること:クリックが多い層と予約が入る層は違うことがあります。クリック数だけを見て25〜34歳に予算を寄せていたら、予約を取りこぼしていた可能性があります。

事例2:愛知県の住宅会社B社|完成見学会

  • 配信エリア:東海市とその周辺
  • 媒体:Instagram広告
  • 配信時期:2026年5〜6月に約10日間
  • 予算:20〜25万円(期間合計)
  • 結果:成果9件(来場予約・問い合わせの合計)、CPA 22,222円(問い合わせを含む。来場予約だけで割るとこれより高くなります)、CTR 1.89%

住宅に興味関心のあるユーザーと、ウェブサイト訪問者・その類似オーディエンスの2つのターゲットに、外観と内観のバナーで配信しました。獲得数が多かったのは外観バナー(7件)でしたが、獲得単価では内観バナーが13,709円と、外観バナー(24,655円)を大きく下回りました(内観バナーからの成果は2件のため参考値です)。

年齢別では25〜34歳から最も多く予約が入り、性別では女性の獲得数が多い一方、男性のほうが獲得単価は安い結果でした。また、広告を経由せずに来場した人は計測できていない可能性があるため、来場時のアンケートなどで実際の来場数と広告の成果を突き合わせることを提案しています。

この事例からわかること:獲得数が多いバナーと、獲得単価が安いバナーは別のことがあります。件数だけでなく1件あたりの広告費も比べると、予算の配分を見直す余地が見えてきます。

事例3:埼玉県のハウスメーカーC社|見学イベント

  • 配信エリア:川口市とその周辺
  • 媒体:Meta広告(Instagram・Facebook)
  • 配信時期:2026年6〜7月に約1週間
  • 予算:20〜25万円(期間合計)
  • 結果:来場予約10件(実来場5組)、CPA 20,000円、CTR 1.31%

静止画と動画を1パターンずつ用意し、ウェブサイト訪問者・類似オーディエンス、住宅への興味関心、ターゲットを絞らない配信の3種類を組み合わせました。動画バナーの獲得単価は18,781円で、静止画(30,970円)より4割ほど安く、次回は動画に予算を寄せる方針としています。ただし、静止画からの予約は1件だけだったため、この差は参考値です。

この事例では、男性の獲得単価が11,748円と女性(52,752円)を大きく下回りました(女性からの予約は2件のため参考値です)。「住宅の広告は女性向け」と決めつけず、自社の広告でも一度、性別ごとの獲得単価を確認してみてください。また、予約10件に対して実際の来場は5組だったため、予約後の連絡で来場率を高めることも課題として挙がりました。

この事例からわかること:配信期間が約1週間と短くても、静止画と動画を並べてテストしたことで、次回に活かせる結果が得られています。短期の見学会でも、比べるパターンを最初から用意しておくことが大切です。

※弊社が運用した広告の実績をもとに、クライアントが特定されないよう一部の情報をぼかして掲載しています。成果は地域・時期・予算などの条件によって異なり、同様の結果を保証するものではありません。

「自社の見学会でも同じように予約を増やせるのか知りたい」という人は、ほかの住宅会社の事例もあわせて見てみるのがおすすめです。住宅会社様の広告事例をまとめた資料を、無料でダウンロードいただけます。

予約が入らない・来場につながらないときの見直しポイント

来場予約が伸びなかった案件の振り返りでは、広告そのものより、その先の導線や計測に原因があるケースもよく見られます。よくある4つのパターンと、見直し方を紹介します。

クリックは多いのに予約が入らない

クリック数は十分にあるのに予約が入らない場合は、まず広告と予約ページの内容がずれていないかを確認しましょう。

たとえば、バナーで見せた外観写真が予約ページに見当たらない、バナーでは「平屋」を打ち出しているのにページでは別の物件が先に出てくる、といったずれがあると、クリックした人はすぐに離れてしまいます。また、クリックが多い年齢層から予約が入っていない場合は、その層に向けた訴求に変えるか、予算を予約の入っている層に寄せることも検討しましょう。

予約ページの最初の画面で離脱される

予約ページの閲覧状況を分析すると、最初の画面で多くの人が離れていることがあります。弊社のある案件では、間取りや地図の部分は熟読されていた一方で、最初の画面での離脱が多かったため、配信先の絞り込みと広告の差し替えを行いました。

最初の画面には、見学会の名前・日時・場所と、予約ボタンをまとめて配置しましょう。間取りや地図など読まれやすい情報をページの上のほうに移すのも有効です。予約ボタンが電話番号より目立たない場合は、色や配置を変えるだけでもフォームへの遷移が増える可能性があります。

予約したのに来場しない

事例3では、来場予約10件に対して実際の来場は5組でした。広告の管理画面に表示される予約数と、実際の来場数は一致しないことを前提に、予約後のフォローを準備しておきましょう。

予約を受けたら当日中に確認の連絡を入れる、開催の前日に案内とアクセス方法を送る、といった対応で来場率を高められます。同じ人が複数回予約してしまう重複予約が起きることもあるため、予約数を報告するときは重複を除いた件数で見ることも大切です。

広告を見て直接来場した人を計測できていない

反対に、広告を見たものの予約はせず、当日直接来場する人もいます。この場合、広告の管理画面には成果として表示されないため、広告の効果を実際より低く見積もってしまうおそれがあります。

来場時のアンケートに「何を見て来場したか」の項目を入れ、Instagram広告を見て来た人を記録しておきましょう。広告上の予約数と、アンケートでわかった来場数の両方を見ることで、広告の本当の効果を把握しやすくなります。

なお、弊社では2020年にも見学会のInstagram広告について比較事例を紹介しています。当時の状況との違いが気になる人は、アフターコロナの住宅見学会はどうなる?もあわせてご覧ください。

「自社の数字が目安と比べてどうなのか」「どこから直せばよいのかわからない」という場合は、ほかの住宅会社の取り組みと見比べてみるのが近道です。住宅会社様の広告事例をまとめた資料を無料でダウンロードいただけますので、見直しの参考にしてください。

まとめ

本記事では、「住宅見学会の集客×Instagram広告」というテーマで、以下の内容について解説しました。

  • 住宅会社の見学会集客にInstagram広告が向いている理由
  • 弊社の見学会広告676件で見えた数字
  • 配信を始める前に準備しておくこと
  • 予算の決め方:ほしい予約数から逆算する
  • 来場予約を増やす配信設定の3つのポイント
  • 反応が良かったクリエイティブの傾向と事例3件
  • 予約が入らない・来場につながらないときの見直しポイント

見学会の来場予約1件あたりの広告費は、弊社実績の中央値で4万円前後です。開催の約1か月前を目安に配信を始め、外観と内観の両方のバナーを用意し、クリック率ではなく獲得単価を見ながら反応の良い層や配置に予算を寄せていくことが、来場予約を増やす近道です。予約ページや予約後のフォローまで含めて見直すと、広告の成果をより来場につなげやすくなります。

ほかの住宅会社の取り組みも知りたい場合は、住宅会社様の広告事例をまとめた資料をぜひご覧ください。

住宅のWEB広告全体の獲得単価の目安や、テーマごとの見直し方は、工務店のWEB広告ガイドでまとめています。

「住宅見学会の集客」に関するよくある質問

見学会の広告は、開催のどのくらい前から配信すればいいですか?

開催の約1か月前から配信を始められるよう、日程が決まったら早めに準備するのがおすすめです。配信先の最適化に必要なデータがたまるまでの期間を、開催前に確保しやすいためです。見学会を頻繁に開く場合は、配信を止めずに続け、開催ごとに内容を差し替える方法も有効です。1〜2週間の配信で予約が入った事例もあるので、準備が間に合わない回は短期でも配信してみてください。

見学会のInstagram広告には、どのくらいの予算が必要ですか?

「ほしい予約数 × 来場予約1件あたりの広告費」で目安を出せます。弊社実績の中央値(約4.1万円)で計算すると、予約5件で約20.5万円です。過去に広告を出したことがあれば、自社の過去のCPAで計算すると精度が上がります。

InstagramとFacebook、見学会の広告はどちらに出すべきですか?

同じ広告マネージャから両方に配信できるため、まずは両方に出して結果を比べるのがおすすめです。私たちは、住宅の広告ではInstagramから多くの予約が入ることが多いと見ています(事例1でも来場予約はすべてInstagramからでした)。ただし、地域や年齢層によってはFacebookが有効な場合もあります。

バナーは外観と内観、どちらの写真を使うべきですか?

弊社が運用した案件では、成果が良かったバナーとして外観写真のものが最も多く挙がっています。ただし内観のバナーのほうが獲得単価が安い事例もあるため、両方を用意して来場予約の獲得単価で比べるのが確実です。

広告運用を自社でやる自信がない場合、どうすればいいですか?

ターゲットの設定やバナーのテストに不安がある場合は、無理に自己流で進めず、住宅業界の運用実績がある代理店に相談する方法もあります。少額予算から依頼できるサービスもあるため、まずは気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。弊社のInstagram広告の運用サービスでも、住宅会社様の見学会の集客をお手伝いしています。

※本記事の情報は執筆時点のものです。最新の情報は必ず各公式サイト・公的機関でご確認ください。

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