
広告を自社で運用していると、数字を見るたびに迷うことが増えます。見学会の来場予約も資料請求も入ってはいるけれど、この獲得単価は良いのか悪いのか。広告の相談を受ける中で、担当者の方から、同じような悩みをよくいただきます。
- 自社の獲得単価が、住宅会社の広告として高いのか安いのか、比べる基準がない
- Instagram、Facebook、Googleのどれに、どのくらいの予算をかければよいのか決められない
- 年齢、バナー、配信の期間など、何から見直せばよいのか順番が分からない
この悩みを解く第一歩は、自社の獲得単価を、実績の基準と並べて見ることです。基準の数字は、すぐ下の結論にまとめました。
この記事では、弊社が運用した住宅会社の広告の実績(2026年10月時点で927件)をもとに、次のことをお伝えします。
- 住宅会社のWEB広告で、成果(獲得)として何を数えるか
- 獲得単価の目安と、成果の数え方・媒体・配信した年による違い
- 見学会・資料請求・ターゲティング・バナー・InstagramとFacebookの配分、それぞれで最初に確かめる点
- 予算の決め方、自社で運用するか任せるかの判断材料、配信前のチェックリスト
先に結論:獲得単価の基準は約4万円。成果の数え方をそろえて比べる
- 弊社の住宅案件(Meta広告・554件)では、成果1件あたりの広告費(CPA)の中央値は約4万円、真ん中の半数は約2.4〜8.7万円でした。自社の直近のCPAがこの範囲のどこにあるかを確かめてください
- 来場予約と資料請求は、別の成果として数える。目安は、見学会の来場予約で約4.1万円、資料請求で約3.3万円(来場予約などを成果に含む案件を含みます)。自社が何を成果にしているかをそろえてから比べてください
- 弊社の住宅案件の約9割はMeta広告(InstagramとFacebook)。自社でも、まずMeta広告で計測を整え、獲得単価を測ってから、Googleなどほかの媒体を足すかを考える
- 見直しは、成果の数え方→予算→配信の時期→バナー→年齢・性別→配置の順に、変更を1つずつ行う。どれを替えたら数字が動いたのかが分かるようにしてください
広告の見直しを始める前に、ほかの住宅会社の広告事例を見ておきたいという人は、住宅会社様の広告事例をまとめた資料を無料でダウンロードできます。見直す前の参考にしてください。
住宅会社のWEB広告:何を成果にするかを先に決める
住宅で成果にしやすい4つ:来場予約・資料請求・問い合わせ・電話
WEB広告の数字は、「何を1件と数えるか」で大きく変わります。成果(広告をきっかけにした申し込みなどの行動。CV)を最初に決めないと、獲得単価が良いのか悪いのかを比べられません。住宅会社の広告で、成果として数えることが多いのは次の4つです。
| 成果 | 数えるもの | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 来場予約 | 見学会・モデルハウスの予約フォームの送信 | 開催日が決まっているとき。来場してもらうことが最終の目標のとき |
| 資料請求 | カタログ・施工事例集などの請求フォームの送信 | 見学会より前の段階の人に、まず接点を持ちたいとき |
| 問い合わせ | お問い合わせフォームの送信 | 土地探し・リフォームなど、個別の相談から始まる商品のとき |
| 電話 | 広告やLPの電話番号のタップ | 電話での相談が多い地域・年齢層に出すとき |
弊社が運用した案件でも、この4つが案件ごとに混ざっています。来場予約と資料請求を合算して報告している案件もあります。自社の管理画面で、どの行動を成果として登録しているかを確かめてください。
現場の見立て
成果は、配信を始める前に、来場予約と資料請求を別々に登録しておくのがよいと見ています。合算した数字は、あとから内訳に分けにくいためです。すでに合算している場合は、来場予約だけの数字も取れるように、成果を分けて登録し直してください。
広告の種類と、住宅での使いどころ
広告の種類ごとに、住宅の集客での役割が違います。弊社の案件で使っている主な広告を、使いどころと一緒にまとめました。
| 広告の種類 | 表示される場所 | 住宅での使いどころ |
|---|---|---|
| Meta広告(Instagram・Facebook) | InstagramやFacebookのフィード、ストーリーズ、リールなど | 見学会・資料請求。家づくりを今すぐ調べていない人にも、写真や動画で見せられる |
| 検索広告 | Googleで言葉を検索した人の結果画面 | 「地域名 工務店」など、すでに探している人への訴求 |
| デマンドジェネレーション | GoogleのYouTubeなど複数の面に、画像や動画で表示(2026年10月時点の名称) | Metaに近い使い方で、探し始める前の人にも見せたいとき |
| ディスプレイ・YouTube | Webサイトや動画の広告枠 | サイトを見た人への再表示(リマーケティング)や、認知の拡大 |
| LINE・TikTok | LINEやTikTokのアプリ内 | 上の広告で集客の土台を作ったあと、届く層を広げたいときに追加で試す選択肢 |
※広告の名称や仕様は変更されることがあります。最新の情報は、各社の公式ヘルプでご確認ください。
Instagram広告の種類(写真・動画・カルーセル・ストーリーズ・リールなど)は、Instagram広告の種類と特徴を解説した記事で整理しています。管理画面の操作に慣れている方は、この記事では「どの媒体を、どの順で使うか」に絞って読み進めてください。
弊社の住宅広告で見えた獲得単価の全体像
ここからは、弊社が運用した住宅会社の広告の数字です。まず、集計の範囲を確認してください。
集計の方法
- 対象:弊社が運用した住宅会社の広告の運用実績。2026年10月時点で927件(配信年は2025〜2026年が約8割)。ここから、数字の記載が整っている案件を集計しました
- 「件」の数え方:運用の記録に残っている、広告の運用実績1件(ある会社の、ある期間の配信)を1件と数えています。同じ会社の案件が複数含まれます
- 獲得単価(CPA):成果が1件以上あった案件だけで計算できます。成果が0件の案件は含まれないため、実際の傾向より低めに出ている可能性があります
- 成果の定義:来場予約、資料請求、問い合わせ、電話などが案件ごとに混ざっています。数字の比べ方は、本文の各項目で注記します
- 基準の数字:Meta広告を配信した案件のうち、CPAの記載がある554件の中央値(約4万円)と、真ん中の半数(約2.4〜8.7万円)。テーマごとのほかの記事と同じ基準を使っています
- ほかの記事との違い:見学会(676件)や資料請求(236件)の記事の数字は、その目的に絞った別の集計です。対象が違うため、数字が少し違います
- 地域:北海道の案件が多い(弊社が札幌の会社のため)。ほかの地域でも同じ傾向になるとは限らないため、自社のエリアの数字と見比べる基準として使ってください。成果は地域・時期・予算などの条件によって異なり、同様の結果を保証するものではありません
獲得単価の中央値は約4万円。真ん中の半数で約2.4〜8.7万円
Meta広告を配信した案件で、CPAの中央値は約4万円でした。真ん中の半数は約2.4〜8.7万円の範囲に入ります。真ん中の半数の範囲だけでも上限と下限で約3.6倍の開きがあり、同じ住宅の広告でも、会社や配信の条件で獲得単価がかなり違うことが分かります。
この数字は、広告の出来の良し悪しを決める線ではありません。自社の直近3か月のCPAが、この範囲の中か外かを確かめる物差しとして使ってください。範囲の外にあるなら、次の章以降の悩み別の見直し方から、どこを直すかを選べます。
成果の数え方で、目安が変わる
同じ住宅の広告でも、何を成果にするかでCPAの目安は変わります。見学会向けに配信した676件では、来場予約1件あたりの広告費の中央値は約4.1万円(真ん中の半数は約2.5〜7.9万円)でした。資料請求に触れた236件では、中央値は約3.3万円(約1.8〜5.2万円)です。
資料請求の案件には、来場予約なども成果に含めているものが混ざっているため、「資料請求のほうが安い」とは言い切れません。自社の数字は、自社が数えている成果と同じ区分の基準と比べてください。
現場の見立て
資料請求は、見学会の予約より気軽に申し込める分、獲得単価が低く出やすいと見ています。ただし、資料を請求した人がそのまま来場するとは限りません。単価だけで見学会と資料請求のどちらかに寄せず、「来場や商談までつながった数」まで追って判断してください。
媒体別:Metaが約9割。Google系は成果の定義が違うため参考値
弊社の住宅案件では、Meta広告を配信した案件が約9割(822件)でした。Google系の広告(検索広告・デマンドジェネレーション・YouTube・ディスプレイなど)を配信した案件は263件で、CPAの中央値は約3.2万円です。
| 区分 | CPAを算出できた件数 | CPA中央値 |
|---|---|---|
| Meta広告を配信 | 554件 | 約4.0万円 |
| Google系を配信 | 203件 | 約3.2万円 |
| うち検索広告を配信 | 92件 | 約2.5万円 |
| うちデマンドジェネレーションを配信 | 80件 | 約3.8万円 |
※Metaとの両方に配信した案件は、それぞれの区分に重複して入る。数字は参考値。
Google系のほうが低く出ていますが、媒体の優劣を示す数字ではないと見ています。Google系は、資料請求・問い合わせなど、見学会の来場予約より取りやすい成果を数えている案件が多く、すでに探している人(地域名と工務店の検索など)に出ている影響もあるためです。同じ成果の定義で、同じ時期に出した場合の比較ではありません。
現場の見立て
Google広告をまだ使っていない場合は、まずMeta広告で獲得単価を測れる状態にしてから、Googleを足すほうが結果を読み取りやすいと見ています。検索広告は、会社名や地域名で探している人に出す役割が大きいため、Meta広告で見学会の来場予約を集める運用とは、目的を分けて数字を見てください。
配信した年による差は小さい
Meta広告のCPAの中央値は、2024年が約3.3万円(43件。件数が少なく参考値)、2025年が約4.2万円(248件)、2026年が約4.0万円(212件)でした(配信年が不明な案件は除く)。2024年は件数が少なく、約1万円低く出ていますが、2025〜2026年はほぼ同水準です。このため、基準は「直近の数字」と見て問題ないと考えています。
自社のCPAを出して、基準と並べる手順
自社の数字を基準と並べるときは、次の順で出してください。
- 広告マネージャで、直近3か月の広告費と、成果(来場予約・資料請求など)の件数を成果ごとに出す
- 広告費を件数で割って、成果ごとのCPAを出す。件数が0の月は、3か月分をまとめて計算する
- 基準の約4万円と並べて、範囲の内か外かを見る。見学会の来場予約は約4.1万円、資料請求は約3.3万円と見比べる
3か月分をまとめるのは、月ごとの獲得が数件だと、数字が大きく上下してしまうためです。範囲の外にあるときは、原因を決めつけず、次の章の悩み別の見直し方から、当てはまるものを1つ選んで見直しを始めてください。
どこから見直すかを考える前に、広告事例を確かめておきたいという人は、住宅会社様の広告事例をまとめた資料を、無料でダウンロードできます。見直す順番を考える材料にしてください。
お悩みから選ぶ:何から見直すか
全体の基準を見たあとは、自社の悩みに近いテーマから見直します。弊社の運用では、次の5つの悩みが多く、悩みごとに最初に見直す場所があります。
| こんな悩みのとき | 見直す場所 | 弊社の数字の要点 |
|---|---|---|
| 見学会の来場予約が伸びない | 配信の時期・予約ページ・バナー | 来場予約CPAの中央値は約4.1万円(676件)。毎月続けて配信している案件で、獲得単価が低い傾向 |
| 資料請求が伸びない | 成果の計測・LP・フォーム | CPAの中央値は約3.3万円(236件)。約1.8〜5.2万円とばらつきが大きい |
| 誰に出せばよいか迷う | 年齢・性別の見方 | クリックが最多の層と獲得が最多の層が違う案件が、86件中41件(約48%) |
| どのバナーが効くか分からない | 外観・内観・動画の比べ方 | 動画と静止画の両方を出した58件では、成果はほぼ同数。外観と内観のどちらが効くかは会社で変わる |
| InstagramとFacebookの配分 | 配置別の費用・クリック・獲得 | Facebookは費用の約23%。クリック単価はInstagramが低い案件が約64% |
※各行の件数は、その記事のテーマに合わせて絞った集計です。詳しい条件は、各記事の「集計の方法」をご覧ください。
上の悩みに当てはまるテーマがあれば、そこから始めてください。変更は1つずつ行い、変更の前後で獲得単価を比べると、どの変更が効いたのかを判断できます。
現場の見立て
私たちが見直すときの順番は、①成果の数え方、②予算、③配信の時期、④バナー、⑤年齢・性別、⑥配置の順です。この順番にしているのは、数字の読み間違いを防ぐためです。たとえば成果の数え方がずれたままだと、ほかに何を変えても、その結果を正しく読めません。そのため、成果の数え方を最初に確かめます。バナーや年齢・配置は、獲得がたまってから、1つずつ変えてください。
ここから、5つの悩みごとに、私たちが最初に確かめる点をまとめます。詳しい手順と事例は、テーマごとの記事で解説しています。
見学会の来場予約が伸びないとき
まず確認するのは、配信を始める時期です。弊社の見学会向けの案件では、毎月続けて配信している案件で獲得単価が低い傾向がありました。データをためる期間を開催前に確保するため、開催の約1か月前から配信を始めるのを目安にしています。準備が間に合わない回は、1〜2週間でも配信して、前回の見学会と結果を比べてください。
次に確認するのが、予約ページの最初の画面です。広告のクリックがあるのに予約が入らないときは、広告で見せた内容とページの内容がずれていることが多くあります。予約ボタンと電話番号の見つけやすさをスマホで確かめ、予約後の連絡と、来場時のアンケートまで用意してください。予約の数と実際の来場数は一致しないためです。
配信の時期や予約ページの整え方、事例は、住宅見学会の集客を増やすInstagram広告のコツで詳しく解説しています。
資料請求が伸びないとき
資料請求は、成果の登録とフォームを先に見直します。資料請求と来場予約を別の成果として数えているかを確かめ、混ざっていれば分けてください。そのうえで、フォームの入力項目を、資料を届けるのに必要なものだけに絞ることを検討します。資料を送ったあとに聞けることは、後から聞く形にします。
効果の出方は会社によって差があるので、変更の前後2週間で「フォームを開いた数」と「送信された数」を比べて、続けるかどうかを判断してください。資料請求は、来場や商談につながった数まで追うことをおすすめします。
計測の決め方やフォームの整え方、事例は、住宅の資料請求を広告で増やす方法で詳しく解説しています。
誰に出せばよいか迷うとき
ターゲティングは、年齢と性別の見方から始めます。弊社の案件では、クリックが最も多い層と、獲得が最も多い層が違う案件が、獲得が同数の案件を除く86件のうち41件(約48%)と、約半数ありました。年齢別の内訳を、クリックではなく獲得で見てください。
年齢の初期値は、25〜49歳前後の広めから始めています。獲得が出る層を最初から外さないための初期値で、この範囲が成果の良い範囲というデータではありません。45〜54歳からも獲得の約16%が出ているため、上限は狭めすぎないでください。性別は最初から絞らず、獲得が数件のうちは配分を変えずに、件数がたまってから見直します。
年齢・性別の数字の見方と事例は、住宅広告のターゲティング|年齢・性別の見方と見直し方の記事で詳しく解説しています。
どのバナーが効くか分からないとき
バナーは、外観と内観の2パターンから始めます。弊社の案件では、動画と静止画の両方を出した58件で、成果はほぼ同数でした。外観と内観のどちらが効くかは、会社や物件で変わります。両方を出して、クリック率ではなく来場予約の数で比べてください。
動画は、静止画の代わりではなく「追加の1本」として試します。手元に動画の素材があれば、まず1本足してみてください。差し替えは、成果の良いバナーを残して1本ずつ行います。どれを替えたら数字が動いたのかが分かるようにするためです。
外観・内観・動画の比べ方と事例は、住宅広告のバナー|反応が良い画像・動画の傾向と比べ方の記事で詳しく解説しています。
InstagramとFacebookの配分に迷うとき
InstagramとFacebookは、同じMeta広告の管理画面で配信します。比べるのは媒体ではなく、フィード・ストーリーズ・リールなどの「配置」ごとの数字です。弊社の案件では、Facebookに費用の約23%が使われ、クリック単価はInstagramが低い案件が約64%でした。獲得1件あたりの費用は、2つで同水準でした(獲得の数字が読み取れた19件の参考値)。
獲得の比較は19件の参考値のため、断定はできません。そのうえで、2つの媒体で配信するなら、Instagramを主軸に、Facebookは費用の1〜2割から始めて、獲得で見直すのがよいと見ています。Facebookを3割以上配分しているなら、まず2割に近づけて、獲得が減らないかを1か月見てください。
配置ごとの数字の見方と、配分の見直し手順は、住宅広告はInstagramとFacebookどちら?の記事で詳しく解説しています。
予算の決め方:ほしい件数から逆算する
目標の獲得件数 × 自社のCPA で、月の予算を出す
予算は、「月にほしい獲得の件数」に「自社のCPA」をかけて考えると、数字の根拠が持てます。自社のCPAがまだ分からないときは、先ほどの基準(約4万円)で仮に置いてください。
| 月にほしい来場予約 | CPAを約4万円とした予算の目安 | CPAが約2.4〜8.7万円の範囲に入る場合 |
|---|---|---|
| 5件 | 約20万円 | 約12〜44万円 |
| 10件 | 約40万円 | 約24〜87万円 |
| 15件 | 約60万円 | 約36〜131万円 |
※実績の中央値と真ん中の半数をそのまま当てはめた計算で、獲得の件数を保証するものではありません。
目標の件数に対して予算が足りないときは、目標の件数を下げるか、予算を上げるか、配信を見学会の開催時期に集中させるかを決めます。CPAが範囲の下限に近ければ同じ予算で件数を増やせますが、上限に近いと件数は半分以下になります。範囲の幅を見込んで、最初の目標は低めに置いてください。
最初の1か月は、データがたまる期間を確保する
弊社が運用したMeta広告の配信期間は、中央値で約20日、真ん中の半数は10〜30日でした。獲得が数件のうちは、年齢別・バナー別の数字に差があっても、偶然の差かもしれません。
現場の見立て
最初の1か月は、配分や設定を変えず、獲得の数字をためる期間にすると見ています。見直しは、獲得がある程度たまってから、変更を1つずつ行い、前後の2週間で獲得単価を比べてください。
自社で運用するか、任せるか
自社でできること
これまでの見直しは、多くが自社運用でも進められます。具体的には、成果の登録を分ける、バナーを2パターン用意して来場予約で比べる、年齢別・配置別の獲得を毎月表に並べる、の3つです。まずは管理画面から、自社の直近3か月の数字を出してください。
任せる場面
一方で、次のような場面では、運用を任せるほうが成果につながりやすいと見ています。
- 計測の整備(成果の分け方、広告とLPをまたいだ計測)まで手が回らない
- Meta広告に加えて、Googleなど複数の媒体の配分を決めたい
- バナーや動画の検証を、継続的に回す人手がない
任せる場合に確認すること
任せる場合は、次の3点がそろっているかを確認してください。
- 成果の数え方:来場予約と資料請求を分けて報告してもらえる
- 毎月のレポート:広告費・獲得数・獲得単価の3つが、毎月そろって届く
- 表示のチェック:価格や特典などの表現を、不動産の表示のルールに沿っているか確かめてから配信してもらえる
任せるか自社で続けるかは、費用だけでなく、数字を見て改善を回せる人手があるかで決めてください。判断に迷うときは、まず自社の数字を基準と並べて、どこが課題かを見てから決めるのも一つの方法です。
配信を始める前のチェックリスト
配信の前に、次の5点を確認してください。見落としやすいのは、計測と表示のルールです。
- 成果の登録:来場予約・資料請求・問い合わせ・電話が、広告の管理画面で別々の成果として表示されていればOK。合算されていたら、分けて登録し直します。
- 遷移先:広告で見せた見学会や物件と、予約ページ・LPの最初の画面の内容が同じで、スマホで予約の完了まで操作できればOK。
- 素材:外観と内観など、内容の違うバナーが2パターン以上あればOK。
- 配信の設定:配信エリア・年齢・予算・期間の4つがすべて決まっていればOK。年齢は広めの設定から始めます。
- 表示のルール:価格・特典・「最大」「日本一」などの表現を使っていない、または使う場合は不動産の表示のルールで問題ないことを確かめていればOK。
現場の見立て
チェックリストの中で、私たちが配信前にいちばん時間をかけるのは、遷移先の確認です。広告のクリックがあるのに予約が入らないときは、ページの最初の画面で離れていることが多いと見ています。スマホで広告をタップして、予約ボタンまで迷わず進めるかを、配信前に試してください。
不動産の広告表示は、不動産公正取引協議会連合会の公正競争規約(表示規約)で定められています。「公正競争規約の紹介」のページで確認してください。URL:https://www.rftc.jp/koseikyosokiyaku/(2026年10月時点)
まとめ
弊社が運用した住宅会社の広告の実績から、次のことが言えます。
- Meta広告のCPAの中央値は約4万円、真ん中の半数は約2.4〜8.7万円。自社の直近のCPAが、この範囲のどこにあるかを確かめる
- 成果の数え方で目安が変わる。見学会の来場予約は約4.1万円、資料請求は約3.3万円。自社が数える成果と同じ区分で比べる
- Google系は件数が少なく、成果の定義も違うため、媒体の優劣は断定しない。まずMeta広告で数字を測る
- 見直しは、成果→予算→配信の時期→バナー→年齢・性別→配置の順に、変更を1つずつ行う
広告の数字は、基準と並べると、課題が見えてきます。まず、自社の直近3か月のCPAを出してみてください。比べる材料が必要な場合は、下の資料もご利用ください。
住宅広告の実績をもとに、自社の数字を見直したいという人は、住宅会社様の広告事例をまとめた資料をダウンロードできます。まず資料で事例を確かめ、そのうえで設定や数字の見直しを相談したい場合は、お問い合わせからご連絡ください。
「住宅のWEB広告」に関するよくある質問
工務店のWEB広告は、月いくらから始められますか?
来場予約を月5件ほしい場合、基準の約4万円で計算すると、約20万円が目安です。必要な金額は「ほしい獲得の件数 × 自社のCPA」で決まり、広告の種類では決まりません。まず、少なめの予算で最初の1か月に自社の獲得単価を測り、そこから調整してください。
工務店の広告は、InstagramとGoogleのどちらから始めるべきですか?
弊社の住宅案件では、Meta広告(Instagram・Facebook)が約9割です。見学会や資料請求のように、「まだ探し始めていない人にも見てもらう」成果には、写真や動画を見せやすいMeta広告から始めることが多いです。検索広告は、すでに探している人に出す広告で、役割が違います。まずMeta広告で獲得単価を測り、数字が見えてからGoogleを足すか考えてください。
見学会と資料請求、どちらの広告を先に始めるべきですか?
見学会の日程が決まっているなら、来場予約から始めるのがおすすめです。開催の約1か月前から配信すると、データをためる期間が確保できます。見学会が先まで決まっていないときは、資料請求で接点を作り、資料を請求した人に見学会を案内する形が考えられます。どちらも、成果を分けて登録して、別々に獲得単価を見てください。
広告の成果は、どのくらいの期間で判断できますか?
まずは1か月を目安に、設定を変えずに数字をためてください。獲得が数件のうちは、年齢別やバナー別の差が偶然の可能性があるため、結論を急がないでください。弊社の配信期間は中央値で約20日でした。獲得がたまってから、変更を1つずつ行い、前後の2週間で獲得単価を比べて判断してください。
広告運用を自社でやる自信がない場合、どうすればいいですか?
成果の登録の分け方や、バナーの2パターンの比較は、自社運用でも進められます。計測の整備や、複数の媒体の配分まで手が回らない場合は、運用を任せるのも一つの方法です。まず自社の直近3か月の数字を出して、基準と並べてみてください。課題が見えれば、自社で続けるか、任せるかを判断しやすくなります。広告運用のご相談は、お問い合わせからも受け付けています。
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新の情報は必ず各公式サイト・公的機関でご確認ください。
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