自社実績

専門学校・大学の学生募集広告ガイド|実績265件で見る媒体と成果

学校のエントランスホールで、制服姿の高校生3人に案内するスタッフと、「学生募集の広告 実績で見る使い分け」の見出し

「検索広告、Instagram広告、TikTok広告のどれに、どのくらいの予算を配分すればよいか、決める基準がない」「オープンキャンパスの申込も資料請求も入っているが、この獲得単価が高いのか安いのか分からない」「時期によって申込の数が変わるが、広告のどこから見直せばよいのか判断できない」。学生募集の広告を自校で運用している担当者の方から、こうした相談をよくいただきます。

結論から言うと、学生募集の広告は、学校名のGoogle検索広告を土台にして、Instagram広告・TikTok広告・YouTube広告を入口として足す組み立てが、うまくいきやすいと考えています。学校名で調べた人の申込は検索広告で受け止め、まだ学校を知らない高校生には、入口の媒体で学校を知ってもらう、という役割分担です。

本記事では、弊社が主に2025〜2026年に運用した専門学校・大学などの広告265件の実績データをもとに、成果1件あたりの広告費の基準、媒体ごとの役割と予算の配分、1年の流れに沿った媒体の使い分けを解説します。細かい設定や学校ごとの事例は、各テーマの記事で詳しく紹介しているので、気になるところから読み進めてください。

先に結論:学校名のGoogle検索広告を土台にして、入口の媒体を役割に合わせて足す。基準は成果1件あたり約1.1万円

  • 成果1件あたりの広告費(CPA)の中央値は、教育分野の213件で約1.1万円、真ん中の半数で約0.5〜2.5万円です。自校の直近3か月のCPAを出して、この範囲のどこにあるかを確かめてください。申込・資料請求などの合計で割った数字は約1.1万円、オープンキャンパス申込だけで割った数字は約2.6万円と比べます
  • 学校名や学科名で調べた人に出るGoogle検索広告が、申込・資料請求の受け皿になります。まず学校名のキーワードがいつも表示される状態にしてから、Instagram広告・TikTok広告・YouTube広告を足してください
  • 成果1件あたりの広告費は、春と夏(3〜8月)が約1万円前後、秋冬(9〜2月)が約2.3万円と、時期で差があります。秋冬は春と夏と同じ目標を置かず、前年の同じ月と比べて判断してください
  • 予算は、学校名の検索広告を先に取り分け、残りでInstagram広告とTikTok広告を同じ額・同じ期間で並べて比べます。成果の数が安かった媒体に6〜7割を配分し、もう片方は少額で残してください

「どの媒体にいくら配分すればよいか決めきれない」「自校の数字がこの基準と比べてどうか見てほしい」という場合は、弊社にお問い合わせください。現在の配信の数字を一緒に確認しながら、媒体の配分と見直す順番をご提案します。

目次
  1. 学生募集の広告は、「入口」と「受け皿」を分けて組み立てる
  2. 教育の実績265件で見た、成果1件あたりの広告費の基準
  3. 1年の流れで見る、媒体の使い分け
  4. 土台:学校名のGoogle検索広告を確保し、見直しの順番を決める
  5. 入口の媒体:Instagram・TikTok・YouTubeをどう使い分けるか
  6. 予算の決め方:土台を先に取り分け、残りを入口の媒体で比べる
  7. まとめ
  8. 「学生募集の広告」に関するよくある質問

学生募集の広告は、「入口」と「受け皿」を分けて組み立てる

高校生は、学校を知ってから申し込むまでに、いくつかの場面を通ります。広告もその場面ごとに役割が違うため、まだ自校を知らない高校生に学校を知ってもらう「入口」と、学校名や学科名で調べた人を申込・資料請求へ案内する「受け皿」を分けて考えると、媒体の選び方が整理しやすくなります。

入口にあたるのは、Instagram広告・TikTok広告・YouTube広告です。受け皿にあたるのが、Google検索広告です。というのも、高校生は、動画やSNSで学校を知ったあと、日を改めて学校名を検索して申し込むことも多く、受け皿がないまま入口の媒体だけを増やしても、申込にはつながりにくくなるためです。実際に、教育分野の広告のうち、TikTok広告のみで配信した8件は、7件で獲得が出ていません。

現場の見立て

TikTok広告のみの配信で獲得が出なかった理由として、私たちは、TikTokで生まれた興味を、申込につなぐ受け皿がなかったためと見ています。高校生は、動画を見たその場で申込まで進むより、「気になる学校」として覚えておき、あとで学校名を検索して申し込むことも多いためです。そのため私たちは、入口の媒体を始める前に、学校名の検索広告と、申込ボタンがすぐ見えるページを用意しておくことをすすめています。

まず決める:何を成果として数えるか

教育分野の広告では、成果(広告をきっかけにした申込などの行動)として、オープンキャンパス申込や資料請求のほか、個別相談会の申込、申込ボタンのタップ、LINEの友だち追加ボタンのタップなどを数えています。何を1件と数えるかで、成果1件あたりの広告費は大きく変わるため、基準となる金額と自校の数字を比べる前に、自校がどの行動を成果にしているかをそろえてください。

弊社では、成果を、広告から直接進みやすい行動(1段目)と、最終的な結果となる行動(2段目)の2つの段階に分けて計測することをすすめています。成果1件あたりの広告費の基準は次の章で、計測の進め方は、後ほど「成果は2段で計測し、学校で受け付けた件数と照らし合わせる」の節で紹介します。

4つの媒体の役割と、予算の考え方を1枚で見る

学生募集で使われることが多い4つの媒体を、役割・評価する数字・予算の考え方でまとめました。同じ「1件あたりの広告費」で4つの媒体を比べず、役割ごとに評価する数字を変えるのが、弊社の運用での基本です。

媒体役割評価する数字予算の考え方
Google検索広告申込・資料請求の受け皿。学校名や学科名で調べた人に出る申込・資料請求1件あたりの広告費最初に確保する。学校名のキーワードがいつも表示される分を先に取り分ける
Instagram広告イベントや学校生活の魅力を伝える入口。16〜17歳に絞る申込ボタンのタップ数、学校名の検索の増え方、全体の申込数検索広告の次に足す。TikTok広告と同じ額・同じ期間で並べて比べる
TikTok広告学校の雰囲気を見せる入口。検索広告と組み合わせて使う成果を2段(タップと完了)で、媒体ごとにInstagram広告と同じ額・同じ期間で並べ、安かった媒体に厚めに配分する
YouTube広告学校の名前や新しい学科を知ってもらう告知視聴回数・視聴率、学校名の検索回数の変化獲得単価では評価しない。告知したい時期に絞って使う

クリック1回あたりの広告費(クリック単価)の中央値は、TikTok広告が約64円、Instagram広告が約113円、Google検索広告が約272円と、入口の媒体のほうが安く出ます。ただし、クリックの安さは「同じ予算で、どれだけ多くの高校生に学校を見てもらえるか」の目安で、申込の取りやすさとは別です。媒体ごとの役割の違いは、TikTok広告は学生募集に効く?Instagramと比べた実績で、TikTok広告とYouTube広告の基本的な違いは、TikTok広告とYouTube広告どちらを使うべき?違いや特徴について徹底解説!で解説しています。

誰に届けるか:高校生は広告で、保護者は申込後の案内で

届ける相手によっても、使う場所が変わります。Instagram広告の配信は高校生に届く16〜17歳に絞り、保護者に伝えたい学費・就職・通学の安心といった情報は、申込完了のページや確認メール、当日の案内資料に入れるのがおすすめです。親となる年代(40〜54歳)に配信して獲得が出なかった学校が、高校生に絞ってからクリック率が上がった例があります。

教育の実績265件で見た、成果1件あたりの広告費の基準

自校の広告が「高いのか、安いのか」を判断するには、比べる基準が必要です。ここでは、弊社が運用した教育分野の広告の数字を紹介します。

集計の方法

  • 対象:弊社が運用した教育分野(専門学校・大学・塾など)の広告265件(2025〜2026年が中心)。学校ごと・月ごとの運用実績の報告1件を1件と数えるため、同じ学校が複数の月で入っています
  • 基準の数字:265件のうち、成果が1件以上あり、CPAを計算できた213件の中央値です。教育の各記事(オープンキャンパス・TikTok広告・検索広告)と同じ数字を使っています
  • 成果(CV)の数え方:案件ごとに違います。オープンキャンパス申込、資料請求、申込ボタンのタップ、LINEの友だち追加ボタンのタップなどがあります。件数が少ない比較は参考値として見てください
  • 時期別の数字:オープンキャンパス関連の広告のうち、LINEタップを成果に入れた案件を除く49件です。検索広告の記事は、Google検索広告ありの案件(34件)に絞った別の集計のため、時期別の数字が少し違います
  • 学校名などはぼかして書いています。成果は地域・時期・予算などの条件によって異なり、同様の結果を保証するものではありません

中央値は約1.1万円、真ん中の半数は約0.5〜2.5万円

教育分野の213件で、成果1件あたりの広告費(CPA)の中央値は約1.1万円でした。真ん中の半数(数字を小さい順に並べたときの、下から25%〜75%の範囲)は、約0.5〜2.5万円です。自校の直近3か月のCPAが、この範囲のどこにあるかを、基準として確かめてください。

この数字は、広告費を、申込・資料請求などをすべて合わせた成果の件数で割ったものです。広告費を、オープンキャンパス申込の件数だけで割ると、中央値は約2.6万円になります(オープンキャンパス関連の広告71件のうち、申込の件数が分かる56件の数字で、真ん中の半数は約1.2〜10万円と幅が広いため、参考値です)。自校の数字は、合計で割ったものと、申込だけで割ったものの両方を出すと、基準との差をつかみやすくなります。

この約1.1万円は、検索広告なども含めた全媒体の数字です。InstagramやFacebookを含む配信(Meta系)に絞った数字と、住宅との比較は、Instagram広告のCPAの目安は?住宅・教育の実績で解説で解説しています。

媒体の組み合わせで、成果1件あたりの広告費は変わる

次に、教育分野の広告265件のうち、主な5つの媒体の組み合わせに当てはまる案件を分けて比べました。Google検索広告と組み合わせていない配信は、成果1件あたりの広告費が高くなりやすい傾向があります。

媒体の組み合わせ件数(CPAが出た件数)CPAの中央値
Google検索広告のみ43件(40件)
約0.7万円
TikTok広告+Google検索広告53件(53件)
約1.1万円
Instagram広告+Google検索広告90件(90件)
約1.4万円
Instagram広告のみ44件(28件)
約2.1万円
TikTok広告のみ8件(1件)ほとんどが獲得0件(CPAが出ない)

※TikTok広告とInstagram広告の両方を配信した案件は、両方の行に入っています。上の5つに当てはまらない約60件(ディスプレイ広告を組み合わせた案件など)は、表に入れていません。「+」の組み合わせには、YouTube広告などを一緒に配信した案件を含みます。「Instagram広告のみ」にはFacebookへの同時配信を含みます。成果の数え方が案件で違うため、参考値です。

Google検索広告のみが最も安く見えるのは、学校名で検索する、すでに興味のある人だけに出しているためです。新しい志願者を増やしたいなら、検索広告を守りながら、入口の媒体を足します。自校のCPAも、媒体の組み合わせごとに出して、この表のどこにあるかを見てください。

1年の流れで見る、媒体の使い分け

学生募集の広告は、同じ配信でも時期によって数字が動きます。時期ごとに目標とする単価を変え、時期に合わせて媒体の役割を調整すると、数字の動きを広告の問題と取り違えにくくなります。

時期で単価は変わる:春と夏は約1万円前後、秋冬は約2.3万円

オープンキャンパス関連の広告は、時期による差が大きいのが特徴です。LINEタップを成果に入れた案件を除く49件を、時期ごとに分けると、次のとおりでした。

時期件数CPAの中央値(成果1件あたり)
春(3〜5月)12件
約0.96万円
夏(6〜8月)20件
約1.0万円
秋冬(9〜2月)17件
約2.3万円

※同じ学校の複数の月を含み、件数が少ないため、参考値です。

現場の見立て

私たちは、夏に単価が安くなるのは、高校生がオープンキャンパスに参加する時期のためと考えています。秋冬は、すでに志望校を決めた層が増えて検索そのものが減り、広告の単価が高くなりがちです。秋冬は春と夏と同じ目標を置かず、「前年の同じ月」と比べて、時期の影響を除いて判断することをおすすめします。

流れに沿った媒体の役割

時期ごとの単価の違いを踏まえて、私たちは、媒体の役割を次のように組み立てています。学校名のGoogle検索広告は1年を通して止めず、入口の媒体は時期に合わせて訴求を入れ替えるのが基本です。

時期広告の目的媒体の使い方
春〜夏(3〜8月)オープンキャンパスの申込を集めるGoogle検索広告で学校名を取りこぼさない。Instagram広告・TikTok広告は、イベントごとの訴求を、開催の約2〜3週間前から約2週間で入れ替えて配信する
秋冬(9〜2月)申込以外の次の行動も取る学校名の検索広告は止めない。資料請求や個別相談会など、申込以外の成果もあわせて見る。単価は前年の同じ月と比べる
1年を通して学校の名前を知ってもらう新しい学科の開設など、名前と中身を知ってもらいたい時期に、YouTube広告で告知する

たとえば、調理系のある専門学校では、2025年7月に、Google検索広告を整えたうえで予算の半分をInstagram広告に回したところ、獲得(申込・資料請求などの合計)が前月の39件から55件に増え、獲得単価は約30%安くなりました。イベントの開催日から逆算した配信の組み立てや、時期ごとの考え方は、オープンキャンパスの集客を広告で増やすコツで詳しく解説しています。ストーリーズやリールなど、Instagram広告の種類は、Instagram広告の種類と特徴完全ガイドで整理されています。

土台:学校名のGoogle検索広告を確保し、見直しの順番を決める

入口の媒体を足す前に、まず、学校名で検索した人に、いつも広告が出る状態をつくります。学校名で調べる人は、すでに「行ってみたい」と考えている人で、申込につながりやすいためです。

学校名のキーワードは、止めない

調理系のある専門学校では、2025年7月は、獲得55件のうちオープンキャンパス申込が47件で、その47件のうち、学校名そのものをキーワードにした広告から入った申込が37件(約8割)でした。学校名のキーワードは、予算の上限で止まったり、設定から外れたりしないよう、最優先で確保してください。

学校名のキーワードを止めるかどうか迷うときは、広告の件数だけで決めず、ほかの学校の広告が自校名の検索で表示されていないかを確認します。表示されているなら、残しておくほうが安全です。

見直しの順番:予算は、最後に動かす

資料請求などの成果が増えないとき、私たちは、予算を増やす前に、次の順番で見直します(各手順の進め方と事例は、学校の資料請求を検索広告で増やすには?見直す順番を実績で解説で解説しています)。変更を1つずつ、順番に行うと、何を変えたら数字が動いたのかが分かります。

  1. 計測と、遷移先・フォームの確認:広告の管理画面の成果の数が、学校で受け付けた件数とずれていないかを確かめる
  2. 指名キーワードと一般キーワードの比較:学校名を含む検索と、学科名・地域・資格などを使う検索を、数字を分けて見る
  3. 一般キーワードの絞り込みと除外:探している条件を入れて絞り、関連の薄い検索語句を除外する
  4. 訴求ごとの数字の見直し:学べる内容や資格など、伝える切り口ごとに獲得単価を並べる
  5. 広告文の見直し:資料請求や出願など、次の行動を促す短いフレーズを入れる

1つ目の計測は、見落としやすい点です。ある大学では、申込フォームを変更した2025年12月に、獲得単価が約4,200円から約5,800円に高くなりました。一部の成果が広告の管理画面に記録されなくなったためで、広告を変える前に計測を確認する大切さが分かる例です。フォームやページを変更した日は、運用のメモに残しておくと、数字が動いた日と並べて原因を切り分けられます。

予算を増やすと件数は増えるが、1件あたりの費用も高くなる

Google検索広告だけを14か月配信したある大学では、月の予算が約3倍の月は、資料請求が約1.8倍にとどまり、資料請求1件あたりの広告費は約1.7倍になりました。予算を増やすと件数は増えますが、1件あたりの費用も高くなるため、増やす前に、上の見直しを先に進めてください。

検索広告の種類の選び方は、リスティング広告の種類と選び方【Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告を徹底比較】で解説しています。

入口の媒体:Instagram・TikTok・YouTubeをどう使い分けるか

学校名の検索広告を整えたあとに足す入口の媒体は、それぞれ、得意なことが違います。3つの媒体は「学校を知ってもらう入口」として、評価する数字を分けて使います。

Instagram広告:申込を取る役ではなく、学校を知ってもらう入口

オープンキャンパス関連の広告71件のうち、Instagram広告を含む47件で、Instagram経由の成果を分けて記録していた17件を見ると、オープンキャンパス申込が0件だった案件が9件ありました(件数が少ないため、参考値です)。一方で、申込ボタンを押した回数は、Instagram広告からも毎月出ています。

そのため、Instagram広告は、申込を直接取る媒体というより、学校を知ってもらう入口として使うのがおすすめです。止める前に、「申込ボタンを押した回数」「学校名の検索の増え方」「全体の申込数」の3つを、1〜2か月あわせて見てください。配信の対象は、高校生に届く16〜17歳に絞ると、獲得が出やすくなります(16〜17歳に絞った7件のうち6件で、獲得が出ています)。配信の対象の決め方や、イベント訴求の広告の作り方は、オープンキャンパスの集客を広告で増やすコツで解説しています。

現場の見立て

申込ボタンを押した人が、申込を完了しないまま止まる理由として、私たちは3つを考えています。①フォームの入力項目が多くて止まる、②ほかの学校と見比べたり保護者に相談したりして、後日、学校名で検索して申し込む、③外部フォームなどで、申込の完了そのものが広告の成果として数えられていない、の3つです。②と③の場合、申込は学校名のGoogle検索広告の成果になるため、Instagram広告だけの数字を見て止めると、全体の申込が減ることがあります。

TikTok広告:検索広告と組み合わせて使う

TikTok広告を含む69件のうち、TikTok経由の獲得数を分けて集計している39件を比べると、TikTok広告のみで配信した8件は、7件で獲得が出ませんでした。一方、Google検索広告やInstagram広告と組み合わせた31件では、26件でTikTok経由の獲得が出ています。TikTok広告は、学校名のGoogle検索広告と組み合わせると、獲得につながりやすくなります。

TikTok広告とInstagram広告のどちらが安く獲得できるかは、学校によって逆転します。ある大学では、TikTok広告の獲得単価がInstagram広告の10分の1前後でしたが、2つの専門学校では、Instagram広告のほうが安くなりました。一般的な評判では決めず、自校で同じ予算・同じ期間で並べて、同じ成果で比べてください。広告の目標を、クリックではなく成果にすることも、あわせて確認します。詳しくは、TikTok広告は学生募集に効く?Instagramと比べた実績で解説しています。

YouTube広告:獲得単価ではなく、告知として評価する

学校の名前を知ってもらう告知にYouTube広告を使ったある専門学校の例では、動画1回の視聴あたりの費用が約1.6〜3.9円と安い一方、クリックはほとんど出ませんでした。獲得単価で評価すると「効果がない」と見えてしまうため、視聴回数・視聴率と、学校名の検索回数の変化で評価します。新しい学科の開設など、まず名前を知ってもらいたい時期に絞って使ってください。

予算の決め方:土台を先に取り分け、残りを入口の媒体で比べる

媒体の配分は、次の順番で決めます。弊社が運用した学校で多かった、3つの媒体を合わせて月20〜40万円ほどのケースを想定しています。

  1. 学校名のGoogle検索広告を先に取り分ける:学校名のキーワードは表示回数が少なく、多くの予算は要りません。1日中表示される分を先に確保します
  2. 残りの予算で、Instagram広告とTikTok広告を同じ額・同じ期間で並べる:配信の初めの数日はシステムが学習している期間で数字が安定しないため、2〜4週間以上続けてから比べます
  3. 安かった媒体に6〜7割を配分する:もう片方は止めずに少額で残し、単価が急に高くなったときに戻せるようにします

お試し配信などで、月の予算が10〜20万円ほどの場合は、1つ目を行ったうえで、2つ目の代わりに、Instagram広告とTikTok広告のどちらか一方から始め、1〜2か月ごとに入れ替えて比べてください。

ほしい件数から、月の予算を逆算する

月の予算は、「ほしい件数 × 自校の1件あたりの広告費」で目安を出せます。成果(申込・資料請求などの合計)なら約1.1万円で計算し、月に12件ほしい場合は約13万円です。オープンキャンパス申込だけを12件ほしい場合は、約2.6万円で計算して約31万円になります(配信費だけの目安です)。

秋冬は単価が高くなる傾向があるため、時期ごとに計算し直してください。予算を増やしたいときは、「予算を増やすと件数は増えるが、1件あたりの費用も高くなる」の節で見たとおり、1件あたりの費用も高くなります。見直しのあとに動かしてください。

成果は2段で計測し、学校で受け付けた件数と照らし合わせる

媒体を比べるときに見落としやすいのが、何を成果として数えているかです。成果は、「申込ボタンのタップ」や「LINEの友だち追加」のように広告から直接進みやすい行動(1段目)と、「申込・資料請求の完了」のように最終的な結果となる行動(2段目)の2段で、媒体ごとに計測してください。さらに、広告の管理画面の成果の数と、学校で受け付けた申込の数を、月に1回並べて見ます。差が大きいときは、広告の設定より先に、計測の設定を確認します。申込の完了を成果として数える設定は、オープンキャンパスの集客を広告で増やすコツで解説しています。

「成果を申込と資料請求に分けて計測する設定を整えたい」「広告の管理画面の成果の数が、学校で受け付けた件数とずれていないか確認してほしい」という場合は、弊社にお問い合わせください。計測の設定を確認しながら、予算の配分と見直す順番をご提案します。

まとめ

本記事では、「専門学校・大学の学生募集広告」というテーマで、以下の内容について解説しました。

  • 学生募集の広告は、入口(Instagram・TikTok・YouTube)と受け皿(Google検索広告)を分けて組み立てる
  • 成果1件あたりの広告費は、教育分野213件の中央値が約1.1万円。申込だけで割ると約2.6万円で、自校の数字は両方で出して比べる
  • 成果1件あたりの広告費は、春と夏が約1万円前後、秋冬が約2.3万円。秋冬は前年の同じ月と比べる
  • 学校名のGoogle検索広告を最優先で確保し、見直しは、計測 → 指名と一般 → 絞り込みと除外 → 訴求 → 広告文の順に進める
  • Instagram広告・TikTok広告は、学校名の検索広告と組み合わせて、同じ額・同じ期間で比べる。YouTube広告は告知として評価する
  • 予算は、学校名の検索広告を先に取り分け、残りを入口の媒体で比べて、安かった媒体に6〜7割を配分する

まず学校名のGoogle検索広告を整え、入口の媒体を役割に合わせて足していくと、媒体の配分を決めやすくなります。ここまでの見直しは、自校での運用でも進められます。一方で、3つ以上の媒体を使っていて、計測の整備まで手が回らない場合は、運用を任せるのも一つの方法です。任せる場合は、毎月、広告費・獲得数・獲得単価が、申込と資料請求に分けて届くかを確認してください。弊社では、専門学校・大学の広告を運用してきた経験をもとに、現在の数字の確認から改善の優先順位づけまでご相談いただけます。お問い合わせはこちらからお気軽にご連絡ください。

「学生募集の広告」に関するよくある質問

学生募集の広告は、月いくらから始められますか?

弊社が運用した学校では、Google検索広告・TikTok広告・Instagram広告を合わせて、月20〜40万円ほどの例が多くあります。予算が少ないうちは、学校名のGoogle検索広告を確保したうえで、入口の媒体を1つに絞って始めるのがおすすめです。ほしい件数に、自校の1件あたりの広告費を掛けると、月の目安を出せます(配信費だけの目安です)。

検索広告とInstagram広告・TikTok広告は、どれから始めればよいですか?

まず、学校名のGoogle検索広告を確保してください。学校名で調べた人の申込を受け止める土台になります。そのうえで、Instagram広告とTikTok広告を同じ額・同じ期間で並べて、自校の数字で比べます。

高校生と保護者、どちらに向けて広告を配信すべきですか?

広告の配信は、高校生に届く年齢を軸にするのがおすすめです。Instagram広告は16〜17歳に絞り、TikTok広告は13〜17歳と18〜24歳を分けて、年齢ごとの数字を比べてください。保護者に伝えたい学費や就職の情報は、申込後のページや確認メールで届ける形から試してください。親となる年代に配信して獲得が出なかった学校もあります。

広告の成果は、どのくらいの期間で判断できますか?

入口の媒体は、配信の初めの数日はシステムが学習している期間のため、少なくとも2〜4週間は続けてから比べます。時期による単価の差も大きいため、数字が悪くなったときは、前の月ではなく、前年の同じ月と比べて判断してください。

広告運用を自校でやる自信がない場合は、どうすればよいですか?

成果の数え方をそろえる、学校で受け付けた件数と照らし合わせる、媒体を同じ条件で並べて比べる、といった作業は、自校でも進められます。計測の整備や、複数の媒体の配分まで手が回らない場合は、現在の数字の確認から、優先順位づけまで相談するのも一つの方法です。お問い合わせからご相談ください。

※本記事の情報は執筆時点(2026年10月)のものです。最新の情報は必ず各公式サイト・公的機関でご確認ください。

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