A/B TEST #023 住宅・不動産 #コピー#レイアウト#写真

住宅会社のバナー事例|建売住宅は設備の魅力を前に出して表示約6.9倍

建売住宅のモデルハウスの広告で、どんな魅力を打ち出すかは悩みどころです。暮らしのイメージが伝わる内観か、通勤・通学に関わる立地か、それとも設備か。今回のテストでは、設備を打ち出したバナーに配信が集まりました。

この記事では、地方の住宅会社が建売のモデルハウスのオープンに合わせて行ったA/Bテストをご紹介します。青空の外観と設備(太陽光発電・家具付き)を見せたバナーが、内観と立地を見せたバナーの約6.9倍表示され、来場予約にもつながりました。

テストの概要

業種住宅会社(建売モデルハウスのオープン)
目的来場予約をできるだけ多く獲得する
配信媒体Meta広告(Instagram・Facebook)
期間約3週間(勝ちパターンの改訂版は途中の約10日間)
ターゲット20代半ば〜40代の男女
比べたものメインの写真(外観/内観)と、打ち出した魅力(設備/立地)

AとBで変えたところ

AパターンとBパターンのレイアウト比較。Aは青空を背景に外観写真を中央に大きく置き、左下に太陽光発電と家具付きの設備訴求を入れている。Bは上半分にLDKの内観写真を置き、右に駅からの距離、右下に小さな外観写真、左下にタイトルを置いている
実際のバナーをもとに、レイアウトと要素の大きさだけを再現した図です

Aパターンは、青空を背景に建物の外観を中央に大きく置いたバナーです。上に物件の種類とオープンの告知をまとめ、左下に、太陽光発電と家具付きという設備の魅力を、太陽光パネルの写真と一緒に入れています。

Bパターンは、上半分に家具の入ったLDKの内観写真を置き、右側に「駅から徒歩○分」という立地の情報を丸い枠で入れたバナーです。タイトルとエリア名・開催期間は左下に、外観は右下に小さく添えています。

結果:表示回数はAがBの約6.9倍

クリック率と表示回数のグラフ。クリック率はAが1.10%、Bが1.47%、A改訂版が1.12%。表示回数はBを1とするとAが約6.9倍
バナークリック率(CTR)表示回数来場予約
A 青空の外観+設備1.10%Bの約6.9倍あり
B 内観+駅からの距離1.47%—なし
A改訂版 設備を上に大きく1.12%途中から追加(約10日)あり

クリック率(CTR)は、広告が表示された人のうち、クリックした人の割合です。Aは配信の開始から表示回数がゆるやかに伸び続け、最終的にBの約6.9倍になりました。Bは最初から表示がほとんど伸びず、来場予約もつきませんでした。

ただし、クリック率はBの方が0.37ポイント高い結果でした。Bを見た人の反応は悪くなかったものの、そもそも見てもらえる人の数が少なかった、ということです。このテストでは「どれだけ表示されたか」を第一に勝ち負けを決めているため、Aを勝ちとしています。

設備を打ち出したAが勝った理由

建売住宅の魅力は「すぐ住めて、お得」

建売住宅を探している人が重視するのは、注文住宅のような「こだわり」よりも、「手ごろな価格で、すぐに住める」手軽さです。Aの設備の訴求(太陽光発電で光熱費を抑えられること、家具が付いていること)は、入居後の出費が少なく、すぐに新生活を始められることを具体的に伝えていました。建売を探す人の関心にまっすぐ答える内容だったと考えられます。

立地の情報が、決め手になりにくかった

Bの立地の情報は「駅から歩いて行ける」と言うにはやや遠い距離で、魅力として伝わりにくいものでした。駅からの距離を出すなら、近いときに大きく打ち出すのが効果的です。近くない場合は、より大きな駅や、近くの学校・商業施設など、別の「便利さ」を伝える方が良いと考えています。

上に置いた内観写真が、タイムラインに埋もれた

Bはバナーの上半分が内観写真で、タイトルはその下に置かれていました。タイムラインで最初に目に入る上の部分が「よくある室内の写真」になり、建売住宅を探している人の手を止めるきっかけになりにくかったと考えられます。一方Aは、青空の外観という住宅の広告の定番の構図で、ひと目で「家の広告」だとわかりました。

私たちが担当した他の住宅会社のテストでも、青空を背景にした外観写真は、幅広い人の反応を集めやすく、配信が伸びやすい傾向があります。

勝ちパターンを、設備をもっと目立たせて改訂

Aで来場予約がとれたため、配信の途中から、Aをもとに設備の魅力をさらに目立たせた改訂版を追加しました。

もとのAとA改訂版のレイアウト比較。もとのAは設備の訴求が左下に小さく、下に特典の帯がある。A改訂版は太陽光発電と家具付きを一番上に白い帯で大きく置き、その下にタイトル、外観写真を置いている
もとの勝ちパターン(左)と、設備を目立たせた改訂版(右)

改訂版では、左下に小さく入れていた太陽光発電と家具付きの訴求を、バナーの一番上に白い帯で大きく置きました。約10日間の配信で、クリック率はAとほぼ同じ1.12%、来場予約にもつながっています。短い期間でも成果が出たことから、建売住宅では設備の魅力を前に出す方向が合っていたと考えられます。

負けたBを生かすなら

Bはクリック率が高かったので、見せ方しだいで伸びる余地があります。次のような改善が考えられます。

  • 立地の情報の代わりに、太陽光発電と家具付きのコピーを入れ、「こんなに良い家に、すぐ住める」と思ってもらう
  • Aが設備という「スペック」で訴えるなら、Bは「ここでどんな暮らしができるか」が浮かぶコピーにして、はっきり差をつける
  • 内観と外観の大きさにメリハリをつけ、内観をもっと大きく見せる

他の業種でも使えるポイント

  • 商品の「選ばれる理由」をそのまま打ち出す:建売なら「すぐ住めて、お得」。お客様がその商品を選ぶ一番の理由に合った魅力を、バナーの主役にします
  • 数字や条件は「強いときだけ」大きく出す:駅からの距離や料金、営業時間などは、強みになるときは大きな武器ですが、そうでないときは別の魅力に置き換えた方が効果的です
  • 勝ったバナーは、勝った理由を強めて作り直す:今回は設備の訴求を大きくした改訂版でも予約がとれました。勝ちパターンは、良かった部分をさらに目立たせると次につながります

まとめ

建売のモデルハウスの広告で、青空の外観と設備(太陽光発電・家具付き)を打ち出したバナーが、内観と立地を見せたバナーの約6.9倍表示され、来場予約にもつながりました。設備をさらに目立たせた改訂版でも予約がとれています。建売住宅では「すぐ住めて、暮らし始めてからもお得」という魅力を、わかりやすく前に出すことがポイントです。

アドデザインラボでは、こうしたA/Bテストを毎週続けています。「物件のどの魅力を打ち出せばいいかわからない」「モデルハウスの来場予約を増やしたい」という方は、お気軽にご相談ください。

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WRITER アドデザインラボ編集部 アドデザインラボ編集部 毎月200件以上のバナー広告を制作する、ワンクルーズのデザインチームが運営しています。 住宅・フィットネス・クリニックなど、さまざまな業種で毎週A/Bテストを行い、「何を変えたら、どれだけ変わったか」を現場のデータとともにお届けします。