新しいモデルハウスのオープンを広告で知らせるとき、いちばん大きく見せるべきなのは「どこにできたか(エリア名)」か、「オープンしたこと」そのものか。今回は、地方の住宅会社のモデルハウスのオープン告知で、この2つのどちらを主役にするかを比べたA/Bテストをご紹介します。
途中経過の時点で、オープン告知を横幅いっぱいの大見出しにしたバナーが、エリア名を主役にした青空のバナーの約2.5倍表示され、見学予約もこちらにだけつきました。一方で、クリック率は負けた青空のバナーの方が少し高いという結果も出ています。
テストの概要
| 業種 | 住宅会社(モデルハウスのオープン) |
|---|---|
| 目的 | モデルハウスの見学予約 |
| 配信媒体 | Meta広告(Instagram・Facebook) |
| 期間 | 約3週間(配信中の途中経過) |
| ターゲット | 25〜49歳の男女(同じ条件の広告セット2つの合計) |
| 比べたもの | 主役にする情報(オープン告知/エリア名)、背景(紙の質感/青空)、会期の見せ方 |
AとBで変えたところ

どちらも同じモデルハウスの外観写真を使い、コピーと来場特典の内容も同じです。
Aパターン(オープン告知が主役)は、暖色系の紙のような質感の背景に、オープンを知らせる英字の見出しを横幅いっぱいに大きく置いたバナーです。その下に建物を切り抜いた外観写真を置き、写真の上に会期を大きく重ねました。エリア名は写真の下、コピーはさらにその下に小さめに入れています。特典は濃い茶色の帯です。
Bパターン(エリア名が主役)は、住宅の広告で王道の青空を背景にしたバナーです。オープンを知らせる英字の見出しは中くらいの大きさにとどめ、その下のエリア名を特大にして主役にしました。会期は右側の六角形の中に入れ、特典は白い帯にしています。
主役にする情報だけでなく、背景や会期の見せ方も同時に変わっているため、「どれが効いたか」を1つに絞ることはできない点はご了承ください。
結果:表示回数は約2.5倍、クリック率はBが少し上

- 表示回数:AはBの約2.5倍
- クリック率(CTR):Aが0.91%、Bが0.99%(Bが0.08ポイント高い)
- 見学予約:予約がついたのはAだけでした(主に25〜34歳から)
クリック率(CTR)は、広告が表示された人のうち、クリックした人の割合です。今回はクリック率だけを見るとBの方がわずかに高い結果でした。ただし、このチームでは表示回数を優先して勝ち負けを決めており、さらに見学予約につながったのはAだけだったため、Aの勝ちとしています。
クリック率が高くても、表示される回数が少なければ、届く人の数は増えません。また、クリックした人が予約まで進むかどうかは、また別の話です。「どの数字で勝ち負けを決めるか」を、配信の前に決めておくことが大切だとわかる結果です。
Aが勝った理由
「新しくオープンした」ことが、いちばんの関心ごとだった
今回の広告では、エリア名よりも「新しいモデルハウスができた」という知らせの方が、見る人の関心を引いたと考えられます。新しくできた場所は「今しか見られない」「まだ誰も見ていない」という特別感があり、横幅いっぱいの大見出しがそれをひと目で伝えていました。
「いつか」が、写真の上で大きく見えた
Aは会期を写真の上に大きく重ねていたため、オープンの知らせとあわせて「いつ行けるか」がすぐにわかります。Bは会期が右側の六角形の中に小さく入っていて、オープンがいつなのかがわかりにくい印象でした。
配信3日目までについた差が、予約で広がった
表示回数の差は、配信を始めて3日の時点ですでに2倍以上ついていました。さらに配信7日目にAに見学予約が続けて入ったことで、Meta広告がより反応のよいAに表示を寄せ、差が広がったと考えられます。
次に試したい改善案
- 王道の青空は生かしたまま、オープン告知を主役にする:青空の外観は住宅の広告で表示が伸びやすい見せ方です。Bの青空にAのような大きなオープン告知を組み合わせた案で、さらに伸びるかを確かめます
- 日付をもっとわかりやすく書く:オープンの日や会期を、ひと目で読める大きさ・位置に置きます
他の業種でも使えるポイント
- 「新しくできた」は、それだけで強い見出しになる:新店舗、新しい教室、リニューアルなど、オープンの知らせは大きく見せる価値があります
- コピーの文章より「タイトル・場所・日付」を優先する:今回のチームの振り返りでも、説明の文章は下の方に小さく置いてよく、タイトル・エリア名・日付の方が大事だという結論になりました。情報が多いときに文章をタイトルの近くに置くと、ごちゃごちゃした印象になります
- クリック率と表示回数・予約数は、セットで見る:今回のように、クリック率が高い方が負けることもあります。どの数字で勝ち負けを決めるかを、配信前に決めておきます
まとめ
モデルハウスのオープン告知の広告では、途中経過の時点で、オープンを知らせる見出しを横幅いっぱいに大きくしたバナーが、エリア名を主役にした青空のバナーの約2.5倍表示され、見学予約もこちらにだけつきました。クリック率は青空のバナーの方がわずかに高く、王道の青空にも見どころは残っています。次は、青空とオープン告知を組み合わせた案で検証を続けます。
アドデザインラボでは、こうしたA/Bテストを毎週続けています。「オープンやイベントの告知で、何を大きく見せればいいか迷っている」「モデルハウスの見学予約を増やしたい」という方は、お気軽にご相談ください。
