A/B TEST #021 住宅・不動産 #色

住宅会社のバナー事例|背景色だけ変えたらベージュがピンクの約4.8倍

バナーの背景色は、どれくらい結果を左右するのでしょうか。今回は、外観の絵もコピーもレイアウトもまったく同じで、背景の色だけが違う2つのバナーを比べた事例です。

地方の住宅会社のオープンハウスの広告で、薄いベージュとピンクの背景のバナーを配信しました。この記事は配信4日目時点の途中経過ですが、すでにベージュの背景のバナーが約4.8倍表示されています。

テストの概要

業種住宅会社(完全予約制のオープンハウス)
目的来場予約を増やす
配信媒体Meta広告(Instagram・Facebook)
期間約12日間の予定(この記事は配信4日目時点の途中経過)
ターゲット年齢や興味で細かく絞らない配信
比べたもの背景の色だけ(薄いベージュ/ピンク)

ご依頼時のご要望は、「夕暮れの写真の案」「青空の写真の案」「要素の少ない案」の3つでした。提出した後、「ピンクの背景の案も見たい」というご要望をいただきました。ただ、建物の雰囲気にピンクが合うか不安があったため、私たちから物件になじむ薄いベージュの案もあわせて作りました。最終的に、夕暮れ・ピンク・ベージュの3案で配信しています。この記事では、背景色だけが違うピンクとベージュの2案を比べます。

AとBで変えたところ

AパターンとBパターンのレイアウト比較。どちらも上に英字のイベント名を大きく置き、その下に斜めから見た外観のイメージ図を切り抜いて置いている。右に白い丸のエリア名、下にサブコピーとロゴ。Aは薄いベージュの背景に濃いグレーの文字、Bはピンクの背景に白い文字
実際のバナーをもとに、レイアウトと要素の大きさだけを再現した図です

どちらのバナーも、上に英字のイベント名を大きく置き、その下に斜めから見た外観のイメージ図(パース)を切り抜いて置いています。外観は、濃い色の外壁に木目の玄関まわりが映える2階建てです。右にはエリア名の白い丸、下にはサブコピーとロゴを入れました。要素を少なくした、すっきりしたデザインです。

Aパターン(ベージュ)は、背景を薄いベージュにし、文字を濃いグレーにしました。Bパターン(ピンク)は、背景をはっきりしたピンクにし、文字を白にしました。変えたのは、背景の色とそれに合わせた文字の色だけです。

途中経過:表示回数に約4.8倍の差

配信4日目時点の途中経過のグラフ。表示回数はBを1としたときAが約4.8。クリック率はAが2.35%、Bが2.06%
バナー表示回数(Bを1とした比)クリック率(CTR)男女の割合(表示された人)来場予約
A ベージュ約4.82.35%男性27%・女性73%まだなし
B ピンク12.06%男性25%・女性74%まだなし

クリック率(CTR)は、広告が表示された人のうち、クリックした人の割合です。AはBより0.29ポイント高く、表示回数はAがBの約4.8倍でした。このテストでは、勝ち負けを「どれだけ表示されたか」を第一に判断しているため、現時点ではAが優勢です。

表示された人の男女の割合は、どちらも女性が7割強で、ほとんど同じでした。ピンクの方が女性に多く届く、といった偏りは、今のところ見られません。来場予約は、配信4日目の時点ではどちらにもまだついていません。

ベージュが優勢になっている理由

家の雰囲気に、背景の色が合っていた

今回の家は、濃い色の外壁に木目を合わせた、落ち着いた雰囲気の外観です。薄いベージュは外壁や木の色となじみ、家そのものの魅力を引き立てます。ピンクは目を引く色ですが、この家の雰囲気とは合っておらず、写真と背景がちぐはぐな印象になったと考えられます。家の雰囲気に合った配色が大切だということを、改めて確かめる結果になりました。

背景色だけで、配信の量が大きく変わる

Meta広告は、配信を始めてすぐの反応がよい広告に、表示を多く割り当てる仕組みです。クリック率の差は0.29ポイントですが、その小さな差が積み重なり、表示回数では約4.8倍の差になったとみています。写真もコピーも同じでも、背景の色ひとつで配信の量がここまで変わることがあります。

要素を少なくしたことの、よい面と課題

「要素を少なくする」というご要望は、見やすさの面では正しい方向だと考えています。一方で、今回のバナーは外観写真とイベント名が中心で、「どんな家なのか」「中はどうなっているのか」までは伝わりにくい形でした。予約がまだついていないのは、配信が始まったばかりということもありますが、家の特徴がもう一歩伝わる工夫の余地もありそうです。

次に試したい改善案

  • 内観のイメージ図を使えるか確認する:今回は間取り図が使えず、外観のイメージ図だけで作りました。遷移先ページにはきれいな内観のイメージ図もあったため、使ってよいかを確認します
  • 実績のある型も試す:「青空の外観+エリア名」「内観+エリア名」など、ほかの住宅の広告で成果が出やすい型を試します。エリア名に強みがない場合は、家の特徴を伝えるコピーを主役にします
  • 地域の気候に合った家の特徴を伝える:寒さや天候への強さなど、その地域で暮らす人が気にする点を言葉にして、家の特徴として打ち出すことも考えています

他の業種でも使えるポイント

  • 背景色は、主役の写真に合わせて選ぶ:目立つ色を選ぶより、商品・店内・建物など主役の写真になじむ色を選ぶ方が、写真の魅力が伝わります
  • 色を比べるときは、色以外を同じにする:写真やコピーをそろえて色だけを変えると、色の効果がはっきりわかります。今回のように、1つの要素だけを変えて比べるのがおすすめです
  • 要望の案と、プロとしての案を両方出す:ご要望の案に不安があるときは、別の案もあわせて配信して比べると、どちらがよいかを数字で確かめられます

まとめ

オープンハウスの広告で、背景の色だけを変えて比べたところ、配信4日目時点の途中経過で、家の雰囲気になじむ薄いベージュのバナーがピンクのバナーの約4.8倍表示されています。写真もコピーも同じでも、背景の色ひとつで配信の量が大きく変わることがわかります。配信が終わり次第、予約の結果もあわせて確認していきます。

アドデザインラボでは、こうしたA/Bテストを毎週続けています。「バナーの色をどう決めればいいか迷っている」「オープンハウスの予約を増やしたい」という方は、お気軽にご相談ください。

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WRITER アドデザインラボ編集部 アドデザインラボ編集部 毎月200件以上のバナー広告を制作する、ワンクルーズのデザインチームが運営しています。 住宅・フィットネス・クリニックなど、さまざまな業種で毎週A/Bテストを行い、「何を変えたら、どれだけ変わったか」を現場のデータとともにお届けします。