A/B TEST #013 住宅・不動産 #写真#文字量#色

住宅会社のバナー事例|3案比較で勝ったのは、文字が一番読みやすい案

同じイベントの広告でも、写真や文字の見せ方を変えると、届き方は大きく変わります。今回は、地方の住宅会社が開いた、平屋や1階だけで暮らせる住宅をテーマにした相談会の広告で、見せ方の違う3つのバナーを同時に比べたA/Bテストをご紹介します。

3案のうち、クリック率・表示回数ともにいちばん良かったのは、単色の背景に建物だけを切り抜いて置き、タイトルを大きく白抜きにした案でした。写真の雰囲気よりも、文字がひと目で読めるかどうかが差を分けたと考えられます。

テストの概要

業種住宅会社(平屋などの相談会)
目的相談会の来場予約
配信媒体Meta広告(Instagram・Facebook)
期間約2週間(Cは途中で配信を停止)
配信の組み方同じ条件の広告セットを3つ作り、「BとC」「AとBとC」「AとB」の組み合わせで配信
比べたものメインの写真(切り抜いた外観/内観/青空の外観)と、タイトルの書体・大きさ・配色

A・B・Cで変えたところ

A・B・Cの3案のレイアウト比較。Aは暖色系の単色の背景に、白抜きの大きなタイトルと、切り抜いた平屋の外観を置いている。Bは上部の明るい帯にタイトルを1行で入れ、下の3分の2に内観写真、右に縦書きのサブコピーと特典の丸を置いている。Cは青空に放射線と雲のイラストを重ね、ポップな書体で太いフチ付きのタイトルを2行で入れ、下に実写の外観写真を置いている
実際のバナーをもとに、レイアウトと要素の大きさだけを再現した図です

3案とも、エリア名・住宅のタイプを伝えるタイトル・イベント名と開催日・来場特典(ギフト券)という中身は同じです。違うのは、写真と文字の見せ方です。

  • Aパターン(色背景+切り抜き外観):暖色系の単色の背景に、建物だけを切り抜いた外観を置いた案。タイトルは特大の白抜きで、背景との色の差(コントラスト)がはっきりしています。サブコピーは入れていません
  • Bパターン(内観写真):上部の明るい帯にタイトルを1行で入れ、下の3分の2をダイニングと階段の内観写真にした案。右側に縦書きのサブコピーを2行、右下に特典の丸を置いています。タイトルはAより小さめです
  • Cパターン(青空のポップ):クリックした先のページ(遷移先ページ)の雰囲気に合わせ、青空に放射線や雲のイラストを重ねた案。タイトルはポップな書体に太いフチを付けて2行で大きく入れ、下に実写の外観写真を置いています

結果:Aがクリック率・表示回数ともに上

結果のグラフ。表示回数はBを1としたときAが1.76。クリック率はAが1.18%、Bが1.10%、Cが0.90%
バナークリック率(CTR)表示回数来場予約
A 色背景+切り抜き外観1.18%Bの約1.8倍なし
B 内観写真1.10%1なし
C 青空のポップ0.90%途中で停止なし

クリック率(CTR)は、広告が表示された人のうち、クリックした人の割合です。Aは1.18%で、Bより0.08ポイント、Cより0.28ポイント高い結果でした。表示回数も、AがBの約1.8倍(1.76倍)です。Bは3つの広告セットすべてで、Aは2つの広告セットで配信していたので、配信の機会はBの方が多かったにもかかわらず、Aの方が多く表示されたことになります。Cは表示が伸びず、途中で配信を止めました。

なお、今回は3案とも来場予約にはつながっていません。ここでの勝ち負けは、表示回数とクリック率で判断しています。

Aが勝った理由、B・Cが負けた理由

A:背景と文字の差がはっきりして、ひと目で読めた

Aは、単色の背景に白抜きの大きなタイトルを置いたことで、スマホの小さな画面でも、何の相談会なのかがすぐに読み取れます。写真も建物だけを切り抜いているため、周りの景色に目が散りません。伝えることを「タイトル」と「建物」に絞ったことが、タイムラインで手を止めてもらえた理由と考えられます。

B:写真が主役になり、文字が控えめになった

Bは内観写真が画面の大半を占め、タイトルは上の帯に1行で入るだけでした。写真の雰囲気は伝わるものの、「何のイベントか」を伝える文字がAより目立たず、そこで差がついたと考えられます。縦書きのサブコピーも入れていましたが、Aがサブコピーなしで勝ったことから、今回はサブコピーの役割は大きくなかったとチームでは見ています。

C:漢字の多い長いタイトルに太いフチで、読みにくかった

Cは、遷移先ページに合わせてポップな文字にしましたが、タイトルは漢字が多く長い言葉です。それを太いフチ付きの文字にしたことで、かえって読みにくくなったと考えられます。また、ポップな文字と実写の外観写真、ふだんの会社の落ち着いた雰囲気との間にギャップがあり、見る人に「どんな会社の、何の広告か」が伝わりにくかった可能性があります。

次に試したい改善案

  • 外観のバナーは、遷移先ページの配色に寄せて、あしらいはシンプルに:Cのような案を作るときは、色は遷移先ページのメインの画像に合わせつつ、放射線やフチ文字などの飾りは控えめにします
  • 内観写真と文字を半々にした案を試す:Bの写真の良さを残しながら、タイトルの面積を広げて、文字の伝わりやすさを確かめます
  • 要素を絞る:今回はサブコピーがなくても勝てたため、タイトル・エリア名・日付・特典に絞って作ります
  • 遷移先ページ側の見直しも提案する:イベントの見た目と、会社のふだんの雰囲気がずれていた可能性があるため、遷移先ページのメインの画像を変える提案も検討します

他の業種でも使えるポイント

  • タイトルは「背景との色の差」と「大きさ」で読ませる:写真の上に文字を重ねるより、単色の背景や帯の上に置く方が、スマホでもひと目で読めます
  • 長い言葉に飾りを足さない:漢字の多い長いタイトルにフチや影を重ねると、目立つどころか読みにくくなります。長い言葉ほど、飾りはシンプルにします
  • 3案以上を比べるときは、配信の組み方もメモしておく:どの案を、いくつの広告セットで配信したかによって、表示回数の見え方は変わります。結果を読むときの前提として残しておきます

まとめ

平屋などの相談会の広告で3案を比べたところ、単色の背景に切り抜いた外観と大きな白抜きのタイトルを置いた案が、クリック率・表示回数ともにいちばん良い結果になりました。写真の雰囲気や遷移先ページへの寄せ方よりも、「何の広告か」がひと目で読めることが効いたと考えられます。来場予約にはまだつながっていないため、次は要素を絞った案や、遷移先ページの見直しも含めて検証を続けます。

アドデザインラボでは、こうしたA/Bテストを毎週続けています。「いくつか案はあるけれど、どれが良いか決められない」「文字が多くて読みにくいバナーを直したい」という方は、お気軽にご相談ください。

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WRITER アドデザインラボ編集部 アドデザインラボ編集部 毎月200件以上のバナー広告を制作する、ワンクルーズのデザインチームが運営しています。 住宅・フィットネス・クリニックなど、さまざまな業種で毎週A/Bテストを行い、「何を変えたら、どれだけ変わったか」を現場のデータとともにお届けします。