A/B TEST #003 住宅・不動産 #コピー#レイアウト#色

不動産のバナー事例|間取りバナーのコピーと色を変えて表示回数約1.7倍

見学会の広告で、最初は反応がよかったバナーが、配信の終盤になると予約につながらなくなる。住宅会社の販促担当の方からよく聞くお悩みです。今回は、地方の住宅メーカーの見学会広告で、間取り図を主役にしたバナーを手直しした改善版と、元のバナーを比べたA/Bテストの結果をご紹介します。

結果は、改善版のバナーが元のバナーの約1.7倍表示され、来場予約につながったのも改善版だけでした。クリック率はほぼ同じだったのに、何が差を生んだのか。変えたところと、その理由をまとめます。

テストの概要

業種住宅メーカー(見学会)
目的見学会の来場予約
配信媒体Meta広告(Instagram・Facebook)
期間4日間(改善版を追加してから、見学会の配信が終わるまで)
比べたもの上部のコピー、間取り図の見せ方、配色と背景

改善版を作るまでの経緯

この見学会では、最初に2種類のバナーを配信していました。1つは、空を背景に建物の外観写真を大きく入れ、間取り図も一緒に載せたバナー。もう1つは、間取り図を主役にして、外観写真を小さく添えたバナー(今回のB)です。反応がよかったのは間取り図が主役のBでした。外観写真を大きく入れた方は、文字も多いうえに写真と間取り図の両方が入っていて、見る人にとって情報が多すぎたと考えられます。

ただ、Bも配信の終盤には予約がつかなくなっていました。そこで、反応のよかったBをもとにコピーとデザインを手直しした改善版(A)を作り、同じ広告セットに追加して比べました。

AとBで変えたところ

AパターンとBパターンのレイアウト比較。Aは上部に大きなコピーを置き、エリア名を暖色の丸に入れ、間取り図の中の部屋に色と部屋名を付けている。Bは上部にエリア名を大きく置き、部屋名を右上の丸にまとめ、間取り図には色を付けていない
実際のバナーをもとに、レイアウトと要素の大きさだけを再現した図です

物件は、ホテルのような上質さをコンセプトにした住宅です。AとBで変えたのは、次の3つです。

  1. 上部のコピー:Bは、いちばん上にエリア名を大きく置き、その下に雰囲気を表す言葉を重ねた3行のコピーを入れていました。Aは、住み心地のよさを短く言い切るコピーを上部に大きく置き、後半を暖色で目立たせました。エリア名は、右側の暖色の丸に移しています
  2. 間取り図の見せ方:Bは間取り図に色を付けず、見せたい部屋の名前を右上の丸に並べていました。Aは、キッチンや収納など見せたい部屋そのものに暖色の斜線を付け、部屋の名前を間取り図の横に添えました
  3. 配色と背景:Bは白と薄いグレーが中心で、差し色がほとんどありませんでした。Aは暖色を差し色にし、背景を質感のあるグラデーションにして、高級感が出るようにしました

間取り図・小さな外観写真・来場特典の帯・ロゴといった要素は、AとBで共通です。ただし、上の3つを同時に変えているため、「どれか1つの効果」とは言い切れない点はご了承ください。

結果:表示回数に約1.7倍の差

結果のグラフ。表示回数はBを1としたときAが1.67。クリック率はAが1.23%、Bが1.21%
  • 表示回数:AはBの約1.7倍
  • クリック率(CTR):Aが1.23%、Bが1.21%(差は0.02ポイント)
  • 来場予約:予約につながったのはAだけ

クリック率(CTR)は、広告が表示された人のうち、クリックした人の割合です。今回はA・Bともに1.2%前後で、ほとんど差がありませんでした。差がついたのは、広告が表示された回数と、来場予約につながったかどうかです。ただし配信は4日間と短く、予約の件数も多くはないため、来場予約の差は参考としてご覧ください。

改善版が勝った理由

エリア名より「どんな暮らしができるか」が先に伝わった

Bはいちばん上にエリア名を置いていたため、その地域を知っている人には目に留まりますが、「どんな家なのか」は下のコピーまで読まないとわかりませんでした。Aは、住み心地のよさを短く言い切るコピーを最初に見せたことで、物件のコンセプトが一瞬で伝わったと考えられます。チームの振り返りでも、エリア名よりもこの訴求の方が合っていたという意見が出ました。

暖色の差し色で、見る順番がはっきりした

Bは色数が少なく、どこも同じ強さに見えるため、情報量のわりにメリハリがなく、読み流されてしまったと考えられます。Aは、コピーの強調・エリア名の丸・間取り図の中の部屋・来場特典の帯に暖色を使い、目が止まる場所をつくりました。間取り図も、見せたい部屋に直接色を付けて名前を添えたことで、「どこが魅力の家なのか」がわかりやすくなりました。

背景の質感で、物件のコンセプトと見た目がそろった

ホテルのような上質さを打ち出す物件なのに、Bはあっさりとした見た目で、かえって安っぽい印象を与えていた可能性があります。Aは背景に質感のあるグラデーションを使い、コンセプトと見た目の印象をそろえました。また、色を付けた部屋は、遷移先のページでも魅力として紹介している収納などから選んでいます。広告と遷移先のページの印象がそろっていると、広告の評価が上がり、表示が伸びやすくなると考えられます。

他の業種でも使えるポイント

  • いちばん上には「何が手に入るか」を置く:エリア名や店名は、地元の人には効きますが、それだけでは中身が伝わりません。上部には、どんな暮らしや体験ができるかを一言で書き、名前は丸や帯で添える形にします
  • 差し色は1色に決めて、見せたい場所にだけ使う:色数が少なすぎても多すぎても、どこを見ればいいかわからなくなります。コピーの強調や、伝えたい特徴など、目を止めたい場所を決めてから色を置きます
  • 反応のよいバナーは、一から作り直さずに手直しする:伸び悩んだときも、それまで反応のよかったバナーの構成は残し、コピーと見せ方を変えた改善版を追加して比べると、何が効いたかを確かめやすくなります

まとめ

見学会の広告で、間取り図を主役にしたバナーの上部のコピー・間取り図の見せ方・配色を手直ししたところ、改善版は元のバナーの約1.7倍表示され、来場予約にもつながりました。クリック率はほぼ同じでも、「どんな暮らしができる家か」を最初に伝え、見せたい場所に色でメリハリをつけることで、配信の伸びに差が出たと考えられます。反応が落ちてきたバナーも、構成を活かしたまま手直しすることで、もう一度伸ばせる余地があります。

アドデザインラボでは、こうしたA/Bテストを毎週続けています。「今のバナーをどう直せばいいか知りたい」「見学会の予約を増やしたい」という方は、お気軽にご相談ください。

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WRITER アドデザインラボ編集部 アドデザインラボ編集部 毎月200件以上のバナー広告を制作する、ワンクルーズのデザインチームが運営しています。 住宅・フィットネス・クリニックなど、さまざまな業種で毎週A/Bテストを行い、「何を変えたら、どれだけ変わったか」を現場のデータとともにお届けします。